未経験から外資系企業のプロダクトマネージャーになるには?必要なスキル・経験、転職戦略を解説!
最終更新日:
2024年9月2日
ライター:
PM Career編集部
プロダクトマネージャー
「プロダクトマネージャーって、最近よく聞くけど、実際どんな仕事をしているの?」
「外資系企業のプロダクトマネージャーに興味があるけど、未経験からでも挑戦できるのかな?」
近年、IT業界で注目を集めているプロダクトマネージャー。特に、グローバルな市場でダイナミックな仕事ができる外資系企業のプロダクトマネージャーは、多くのビジネスパーソンにとって魅力的です。
しかし、未経験から外資系企業のプロダクトマネージャーを目指すとなると、具体的にどのようなスキルや経験が必要なのか、どのように転職活動を進めれば良いのか、疑問に思う方もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、未経験から外資系企業のプロダクトマネージャーになるために必要なスキル・経験、そして具体的な転職戦略を、ステップごとにご紹介します。この記事を読めば、あなたがプロダクトマネージャーとして、グローバルに活躍するための道筋が見えてくるはずです。
外資系企業のプロダクトマネージャーとは?
まずは、外資系企業のプロダクトマネージャーの役割や、日本企業のプロダクトマネージャーとの違い、気になる年収について詳しく見ていきましょう。
外資系企業のプロダクトマネージャーの役割とは?
外資系企業のプロダクトマネージャーは、市場調査から、製品の企画・開発、販売、マーケティング、そして顧客サポートまで、プロダクトのライフサイクル全体に関わる責任を担います。
企業やプロダクトによって役割は多少異なる場合もありますが、基本的にはプロダクトを通して、顧客に最高の体験を提供し、ビジネスの成功に貢献することが求められます。
日本企業のプロダクトマネージャーとはココが違う!外資系企業の特徴
外資系企業のプロダクトマネージャーは、日本企業のプロダクトマネージャーと比較して、以下の点が大きく異なります。
項目 | 外資系企業 | 日本企業 |
---|---|---|
裁量の大きさ | 大きい | 比較的限定的 |
仕事内容 | プロダクト全体を統括 | 開発業務に比重が置かれる傾向 |
評価基準 | 売上・利益など、成果が重視される | 勤務態度やプロセス、チームへの貢献度なども評価対象となる |
英語力 | ほぼ必須 | 必須ではない場合も多い |
外資系企業では個人の裁量が大きく、成果主義の評価制度が根付いています。そのため、責任は重大ですが、その分大きなやりがいを感じられる環境といえるでしょう。
また、グローバルな環境で働けることも、外資系企業ならではの魅力です。
年収はどれくらい?未経験から目指せる?
外資系企業のプロダクトマネージャーは、その役割の重要性や求められるスキル・経験の高さから、日本企業と比較して高収入を得られる傾向があります。
大手転職サービスによると、外資系IT企業では、30代前半で700万円~800万円、30代後半で800万円~1000万円が平均的な年収となっています。もちろん、企業規模や担当プロダクト、経験・スキルによって大きく変動します。
未経験から外資系企業のプロダクトマネージャーを目指すことは容易ではありませんが、不可能ではありません。実際に、未経験からチャレンジし、プロダクトマネージャーとして活躍している人もいます。
大切なのは、外資系企業がプロダクトマネージャーに求めるスキルや経験を理解し、戦略的に転職活動を進めることです。
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外資系企業のプロダクトマネージャーに求められるスキル・経験
では、具体的にどのようなスキルや経験が必要なのでしょうか?
外資系企業のプロダクトマネージャーに求められるスキル・経験を、「必須スキル」「歓迎スキル」「未経験からプロダクトマネージャーになるためのキャリアパス」の3つに分けて解説します。
【必須スキル】外資系プロダクトマネージャーとして活躍するために
外資系企業のプロダクトマネージャーとして活躍するには、以下の3つのスキルが必須です。
1. コミュニケーション能力
プロダクトマネージャーは、社内外の様々な関係者とコミュニケーションを取りながら仕事を進めることが必要です。
特に外資系企業では、多様なバックグラウンドを持つメンバーと働く機会が多いため、国籍や文化、専門分野を超えて円滑にコミュニケーションを図り、合意形成を導く高いコミュニケーション能力が求められます。具体的には、下記のような能力が求められます。
- 自分の意見を明確に伝え、相手の意見を丁寧に聞き取る
- 相手の話の意図を理解し、共通認識を持つ
- 議論をまとめ、建設的な結論を導き出す
- 相手の立場や状況を理解し、適切な伝え方をする
- 異文化理解を深め、多様性を尊重する
2. ビジネスレベルの英語力
多くの外資系企業では、共通語として英語が使われています。そのため、メールのやり取り、会議への参加、資料作成など、業務のあらゆる場面で英語を使うことが想定されます。
プロダクトマネージャーとして、海外のチームと連携したり、グローバル市場を相手にプロダクトを展開したりする際には、高いレベルの英語力は必須といえるでしょう。
「TOEIC® L & R TEST」や「TOEFL® テスト」などのスコアは、客観的な英語力の指標として有効ですが、それ以上に、実際に英語を使ってコミュニケーションを取れる能力が重要です。日頃から、オンライン英会話や英語学習アプリなどを活用し、実践的な英語力を身につけておきましょう。
3. マーケット・顧客理解
プロダクトマネージャーには、市場や顧客を深く理解し、顧客のニーズを満たすプロダクトを開発することが求められます。そのため、市場調査や競合分析、顧客分析などを行い、市場トレンドや顧客の行動パターン、ニーズを的確に捉える分析力や洞察力が求められます。
また、得られたデータに基づいて、プロダクトの戦略やロードマップに反映させる、戦略的思考力も必要です。
【歓迎スキル】持っていればさらに有利!
必須スキルに加えて、下記のようなスキルや経験を持っていれば、さらに外資系企業のプロダクトマネージャーへの転職を有利に進めることができます。
1. プロジェクトマネジメント経験
プロダクトマネージャーは、開発チームなどを含む関係者を巻き込みながら、プロジェクトを推進していく役割を担います。そのため、プロジェクトの目標設定、計画立案、進捗管理、課題解決など、プロジェクトを成功に導くための知識や経験があれば、即戦力として期待されるでしょう。
2. データ分析力
プロダクトの改善や意思決定において、データに基づいた判断は非常に重要です。そのため、Webサイトのアクセス状況や顧客データなどを分析し、プロダクトの改善や新たな施策に繋げられるデータ分析力は、大きな強みになります。SQLなどのデータ分析ツールのスキル習得も有効です。
3. 特定業界・分野の知識・経験
外資系企業の中には、特定の業界や分野に特化したプロダクトやサービスを提供している企業も多く存在します。もしあなたが、これまでのキャリアで特定の業界や分野の知識や経験を積んでいるのであれば、その経験は大きな武器になります。
未経験からプロダクトマネージャーになるためのキャリアパス
「プロダクトマネージャー未経験だけど、今からでも外資系企業のPMを目指せるの?」と不安に思っている方がいるかもしれません。もちろん、未経験からプロダクトマネージャーを目指すことは決して容易ではありませんが、不可能ではありません。
以下に、未経験からプロダクトマネージャーを目指す場合に考えられる、具体的なキャリアパス例を3つご紹介します。
キャリアパス例 | 具体的な方法 |
---|---|
1. エンジニアやデザイナーから転身 | プロダクト開発に携わるエンジニアやデザイナーは、プロダクトマネージャーの仕事内容を理解しやすい立場にあります。社内異動制度を利用したり、転職活動でアピールポイントにしたりすることで、プロダクトマネージャーへのキャリアチェンジを目指せるでしょう。 |
2. マーケティングや営業など、他部署から異動 | マーケティングや営業など、顧客と接する機会が多い部署で経験を積むことは、顧客理解を深め、プロダクトマネージャーに必要なスキルを身につける上で役立ちます。顧客視点や市場感覚を活かして、プロダクトマネージャーへの転身を図りましょう。 |
3. スタートアップ企業で経験を積む | スタートアップ企業は、大企業と比較して、裁量が大きく、スピード感を持って仕事を進められる環境です。プロダクト開発の初期段階から関わる経験を通して、プロダクトマネージャーとしてのスキルを短期間で習得できる可能性があります。 |
【ステップ別】未経験から外資系企業のプロダクトマネージャーになるための転職戦略
未経験から外資系企業のプロダクトマネージャーになるためには、戦略的な準備と行動が重要です。ここからは、具体的な転職活動のステップと、それぞれのステップで意識すべきポイントを解説します。
ステップ1:徹底的な情報収集
まずは、外資系企業のプロダクトマネージャーの仕事内容や、企業文化、求められるスキルなどを具体的に理解することから始めましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
転職サイト・エージェントの活用 | 外資系企業に特化した転職サイトや転職エージェントを利用することで、より詳細な情報を得られます。 |
企業ホームページ・求人情報の確認 | 興味のある外資系企業のホームページや求人情報を確認し、企業理念や事業内容、求める人物像などを把握しましょう。 |
書籍・Webサイト | プロダクトマネジメントに関する書籍やWebサイトで、基本的な知識やスキルを学ぶことも有効です。 |
OB・OG訪問 | 実際に外資系企業でプロダクトマネージャーとして働いている人に話を聞くことができれば、よりリアルな仕事内容や企業文化、キャリアパスなどを知ることが可能です。転職サイトやLinkedInなどを活用して、OB・OG訪問の機会を設けましょう。 |
ステップ2:スキル・経験を磨く
情報収集を通して、外資系企業のプロダクトマネージャーの仕事内容や必要なスキル・経験を理解したら、次は、実際に自分のスキルや経験を磨いていきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
英語力の向上 | 外資系企業で働く上で、英語力は必須です。オンライン英会話や英語学習アプリなどを活用し、日常的に英語に触れる機会を増やしましょう。また、TOEIC® L & R TESTなどのスコアアップを目指すと同時に、スピーキングやライティングなど、実践的な英語力を磨くことも重要です。 |
プロダクトマネジメントスキルの習得 | オンライン講座やワークショップなどに参加し、プロダクトマネジメントに関する知識やスキルを体系的に学びましょう。PM Schoolなどのオンライン学習プラットフォームには、プロダクトマネジメントに関する講座が多数用意されています。 |
副業・ボランティア | プロダクト開発に関わる副業やボランティアに参加することで、実践的な経験を積むことが可能です。また、個人でWebサービスやアプリを開発してみるのも、良い経験になります。 |
ビジネススキルの向上 | 論理的思考力、問題解決能力、プレゼンテーション能力など、ビジネスシーンで必要とされるスキルを磨きましょう。書籍やセミナーなどを通して学ぶだけでなく、実際の業務で意識して活用することで、より実践的なスキルを身につけられます。 |
ステップ3:転職準備
スキル・経験を磨いたら、いよいよ転職活動の準備です。外資系企業への転職活動は、日本企業の転職活動とは異なる点も多いため、しっかりと準備しておきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
英文レジュメの作成 | 外資系企業の転職活動では、英文レジュメ(Resume)とカバーレター(Cover Letter)が必須です。自分のスキルや経験、志望動機などを効果的にアピールできるよう、しっかりと作成しましょう。オンライン上には、英文レジュメの書き方に関する情報やテンプレートが多数公開されていますので、参考にしてみてください。 |
転職サイト・エージェントへの登録 | 外資系企業に特化した転職サイトや転職エージェントに登録し、自分に合った求人を探しましょう。転職エージェントは、求人紹介だけでなく、英文レジュメの添削や面接対策など、転職活動をサポートしてくれる心強い味方です。 |
企業研究 | 応募する企業について、事業内容、企業文化、競合他社、プロダクトなどについて、事前にしっかりとリサーチし、理解を深めておきましょう。企業のホームページやIR情報、ニュース記事、転職サイトの企業情報などが参考になります。 |
ステップ4:応募書類作成
応募書類は、企業にあなた自身を知ってもらうための最初の機会です。外資系企業のプロダクトマネージャーの求める人物像を意識し、あなたのスキルや経験、そして熱意が伝わる魅力的な応募書類を作成しましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
実績を具体的に記載する | これまでの職務経験でどのような成果を上げたのか、具体的な数字や事例を交えながらアピールしましょう。特に、外資系企業は成果を重視するため、具体的な実績を盛り込むことが重要です。 |
プロダクトマネージャーへの強い熱意を伝える | なぜプロダクトマネージャーになりたいのか、なぜその企業で働きたいのか、あなたの熱意を明確に伝えましょう。企業のビジョンやプロダクトへの共感を示すことも効果的です。 |
英語での表現力 | 英文レジュメやカバーレターは、誤字脱字がないか、適切な表現が使われているか、など、細部まで丁寧に確認しましょう。ネイティブのチェックを受けるか、オンラインの英文添削サービスなどを利用するのもおすすめです。 |
ステップ5:面接対策
面接では、あなたのスキルや経験、そして人柄をアピールする場です。外資系企業の面接では、英語での面接やグループ面接などが実施される場合もあるため、しっかりと対策しておきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
英語面接対策 | 自己紹介や志望動機、職務経験など、基本的な質問への回答を事前に準備しておきましょう。また、逆質問の準備も忘れずに行いましょう。オンライン英会話などで、英語でのスピーキング練習をしておくことも有効です。 |
行動ベース面接対策 | 外資系企業の面接では、過去の具体的な行動や経験を基に、あなたの能力や適性を評価する「行動ベース面接」が多く用いられます。「STAR メソッド」などを参考に、具体的なエピソードを交えながら、あなたの行動力や問題解決能力をアピールできるよう、準備しておきましょう。 |
企業文化への理解 | 企業の理念やビジョン、行動指針などを事前に理解し、企業文化に共感していることをアピールしましょう。 |
逆質問 | 面接の最後に逆質問をする機会があれば、積極的に質問しましょう。事前に準備した質問をするだけでなく、面接を通して疑問に思ったことを質問することで、あなたの熱意や好奇心を伝えられます。 |
外資系企業のプロダクトマネージャーへの転職で有利になる資格
プロダクトマネージャーになるために、必ずしも資格は必須ではありません。しかし、資格取得を通して、必要な知識を体系的に学んだり、スキルアップを目指したりすることは、転職活動においても有利に働く可能性があります。
ここでは、外資系企業のプロダクトマネージャーへの転職で有利になる可能性のある資格を3つのカテゴリーに分けてご紹介します。
【英語力】グローバルに活躍するために
高い英語力は、外資系企業で働く上で必須条件といえるでしょう。英語力を証明する資格を取得することで、転職活動で有利になるだけでなく、自信にも繋がります。
- TOEIC® L & R TEST
- TOEFL® テスト
- IELTS
- Cambridge English Qualifications
【ビジネススキル】市場分析や戦略立案
プロダクトマネージャーは、ビジネス感覚を持ち、市場分析や戦略立案を行う必要もあるため、ビジネススキルを証明する資格も有効です。
- MBA (経営学修士)
- 中小企業診断士
- IT ストラテジスト
【プロダクトマネジメント関連資格】専門性をアピール
プロダクトマネジメントに関する専門知識を深め、スキルを証明したい場合は、プロダクトマネジメント関連の資格取得も検討してみましょう。
- Product Management Professional (PMP®)
- Agile Certified Practitioner (ACP®)
外資系企業のプロダクトマネージャー転職に関するよくある質問
最後に、外資系企業のプロダクトマネージャーへの転職活動に関する、よくある質問に答えていきます。
Q. 外資系企業の選考では、どのような点が見られているの?
外資系企業の選考では、スキルや経験はもちろんのこと、ポテンシャルやカルチャーフィットも重視されます。具体的には、
- 成果を重視するマインドセット
目標達成意欲や、具体的な成果を出してきた経験をアピールしましょう。 - 主体性・積極性
問題意識を持って、自ら行動を起こせる人物であることをアピールしましょう。 - コミュニケーション能力
チームワークを重視し、周囲と協力しながら仕事を進められる人物であることをアピールしましょう。 - 企業文化への適応力
企業のビジョンやバリューに共感し、その企業で活躍したいという熱意を伝えましょう。
などが挙げられます。企業のホームページや求人情報などを参考に、企業が求める人物像を事前に理解しておきましょう。
Q. 年齢や転職回数は、選考に影響するの?
外資系企業では、年齢や転職回数は、日本企業ほど重視されない傾向があります。もちろん、企業やポジションによっては、年齢や経験年数を条件としている場合もあるため、事前に確認が必要です。
しかし、重要なのは、年齢や転職回数ではなく、「あなたがこれまでどのような経験を積み、どのようなスキルを身につけてきたのか」「そして、これからプロダクトマネージャーとして、どのように活躍していきたいのか」という点です。
自信を持って、あなたの経験やスキル、そして熱意をアピールしましょう。
Q. 外資系企業のプロダクトマネージャーになるためには、プログラミングスキルは必須?
プロダクトマネージャーの仕事は、プログラミングをすることではありません。そのため、必ずしもプログラミングスキルは必須ではありません。
しかし、エンジニアとコミュニケーションを取ったり、技術的な意思決定を行ったりする際に、プログラミングの基礎知識があれば、より円滑に業務を進められます。
もし時間に余裕があるのであれば、プログラミングのオンライン学習サービスなどを活用し、基本的な知識を身につけておくのも良いでしょう。
まとめ|プロダクトマネージャーとして、グローバルに活躍しよう!
外資系企業のプロダクトマネージャーは、高いスキルと経験が求められるポジションですが、その分、大きなやりがいと成長を実感できる仕事です。未経験だからと諦めずに、積極的に挑戦していくことをおすすめします。
この記事が、プロダクトマネージャーとして、グローバルに活躍することを目指すあなたの道標となれば幸いです。
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