【プロダクトの責任者】プロダクトマネージャーってどんな仕事?役割や必要なスキルを解説
最終更新日:
2024年9月13日
ライター:
PM Career編集部
プロダクトマネージャー
「プロダクトマネージャーってよく聞くけど、実際どんな仕事をしているの?」
近年、IT業界では「プロダクトマネージャー」という職種への関心が高まっています。しかし、その役割や責任は多岐にわたり、具体的にどのような仕事をしているのか、イメージしづらい方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、プロダクトの責任者であるプロダクトマネージャーの仕事内容について、具体的な業務内容から必要なスキル、キャリアパスまでご紹介します。プロダクトマネージャーとして活躍するために必要な知識を深めていきましょう。
プロダクトマネージャーとは?
プロダクトマネージャーは、製品の企画から開発、リリース、そしてライフサイクル全体を管理する役割を担います。 製品の成功に責任を持ち、ユーザーのニーズを理解し、ビジネス目標を達成するためにチームを導きます。
プロダクトマネージャーがどんな仕事をしているのか、簡単に解説!
プロダクトマネージャーとは、顧客に提供するプロダクト(製品やサービス)の企画・開発から、リリース、改善までを統括する役割を担います。いわば、プロダクトの責任者です。
彼らは、市場調査や顧客分析を通じてユーザーのニーズを捉え、開発チームと協力しながら、顧客が求めるプロダクトを世に送り出す役割を担います。プロダクトの成功は、プロダクトマネージャーの腕にかかっているといっても過言ではありません。
プロダクトマネージャー(プロダクトの責任者)と事業責任者の違いとは?
プロダクトマネージャーと混同されやすい職種として、「事業責任者」があります。どちらも責任者という立場ですが、その役割は大きく異なります。
プロダクトマネージャーは、あくまでもプロダクトの責任者であり、その成功に責任を負います。一方、事業責任者は、事業全体の責任者であり、売上・利益目標の達成に責任を負います。
項目 | プロダクトマネージャー | 事業責任者 |
---|---|---|
責任範囲 | 特定のプロダクト | 事業全体 |
主な責任 | プロダクトの成功(顧客満足度、利用率など) | 事業の成功(売上・利益目標の達成など) |
関わる業務 | 市場調査、顧客分析、プロダクト企画、開発ディレクション、リリース、改善 | 事業計画策定、予算管理、マーケティング戦略、営業戦略、組織マネジメント |
プロダクトマネージャーの年収は?
プロダクトマネージャーは、その専門性や責任の大きさから、比較的高収入を得られる職種です。大手求人情報サイトによると、プロダクトマネージャーの平均年収は600万円前後となっています。
もちろん、経験やスキル、勤務先企業によって年収は異なりますが、市場価値の高い職種といえるでしょう。
プロダクトマネージャーの仕事内容
プロダクトマネージャーの仕事内容は多岐に渡り、企業やプロダクトのフェーズによっても異なります。ここでは、一般的なプロダクトマネージャーの仕事内容を紹介します。
プロダクトマネージャーの1日の流れ
例として、Webサービスのプロダクトマネージャーのとある1日の流れを見てみましょう。
時間 | 業務内容 |
---|---|
9:00 - 10:00 | メールチェック、データ分析:前日の利用状況やユーザーの行動などを分析し、プロダクト改善のヒントを探す |
10:00 - 12:00 | 開発チームとのミーティング:開発中の機能の進捗確認や課題解決に向けた議論を行う |
12:00 - 13:00 | 昼食 |
13:00 - 15:00 | 競合サービス調査:競合サービスの動向を分析し、自社プロダクトに活かせるアイデアを検討する |
15:00 - 16:00 | ユーザーインタビュー:実際のユーザーにプロダクトを使ってもらい、意見や感想をヒアリングする |
16:00 - 18:00 | 企画資料作成:ユーザーインタビューの結果やデータ分析を元に、新しい機能の企画を練り、資料にまとめる |
18:00 - 19:00 | 関係部署との調整:マーケティングや営業など、関係部署に企画内容を共有し、リリースに向けたスケジュール調整などを行う |
具体的な業務内容を紹介
プロダクトマネージャーの具体的な業務内容は、以下の点が挙げられます。
1. 市場調査・顧客分析
プロダクトマネージャーは、市場調査や顧客分析を通じて、顧客のニーズや課題を把握することが必要です。具体的な方法として、以下のようなものがあります。
方法 | 内容 |
---|---|
アンケート調査 | 顧客に直接質問し、ニーズや課題を把握する |
インタビュー調査 | 顧客と個別に対話することで、深いニーズや課題を理解する |
データ分析 | 顧客の行動データなどを分析することで、潜在的なニーズや課題を把握する |
収集した情報に基づき、顧客が本当に求めているプロダクトは何かを分析します。この分析を通じて、プロダクトのアイデアを具体化し、開発の方向性を決定します。
2. プロダクト企画
顧客のニーズを満たすプロダクトを企画し、どのような機能やデザインにするのか、ターゲットユーザーは誰なのか、などを明確に定義します。そして、プロダクトのビジョンや戦略を策定し、開発のロードマップを作成します。
この段階では、以下のような項目を検討します。
項目 | 内容 |
---|---|
顧客ニーズの調査 | 顧客インタビューやアンケート調査などを通して、顧客が本当に求めているものは何かを徹底的に調べる |
競合調査 | 既存のプロダクトやサービスを分析し、差別化できるポイントを見つけ出す |
ターゲットユーザーの特定 | プロダクトの利用者を明確に定義し、そのニーズや行動パターンを理解する |
機能設計 | プロダクトに実装する機能を具体的に設計し、ユーザーストーリーやユースケースなどを用いて、機能の使いやすさや必要性を検証する |
デザイン設計 | プロダクトの見た目や操作性をデザインし、ユーザーインターフェース (UI) やユーザーエクスペリエンス (UX) を考慮した、直感的で使いやすい設計を目指す |
開発ロードマップの作成 | プロダクト開発のスケジュールや工程を明確化し、開発チーム全体で共有する |
プロダクト企画は、プロダクト開発の成功を左右する重要なプロセスです。綿密な調査と分析に基づいて、顧客に愛されるプロダクトを生み出しましょう。
3. 開発ディレクション
開発チームと連携し、プロダクトの開発を推進します。開発の進捗管理や課題解決などを行いながら、スケジュール通りに開発が進むようマネジメントします。具体的には、以下の業務を行います。
業務 | 内容 |
---|---|
開発進捗の確認と管理 | 定期的なミーティングや進捗報告を通じて、開発状況を把握し、スケジュール通りに進捗しているか確認する |
課題解決 | 開発中に発生する課題を迅速に解決するため、開発チームと連携し、原因究明や対策を検討する |
開発の方向性修正 | 市場の動向やユーザーからのフィードバックを反映したり、技術的な課題に対応したりするために、必要に応じて、開発チームに的確な指示を出し、開発の方向性を修正する |
開発チームと緊密に連携し、スムーズな開発を推進することで、高品質なプロダクトを市場に提供することを目指します。
4. リリース
開発が完了したプロダクトを、いよいよ市場にリリースします。これは、長期間にわたる開発チームの努力の集大成であり、ユーザーに価値を提供する重要な段階です。
項目 | 内容 |
---|---|
マーケティングチームとの連携 |
|
リリース戦略の策定 |
|
ユーザーフィードバックの収集 |
|
リリースは、開発チームにとって新たなスタートでもあります。ユーザーからのフィードバックを参考に、さらなる開発を進め、より良いプロダクトを提供し続けることが重要です。
5. 改善
リリース後も、ユーザーの反応や利用状況を分析し、プロダクトの改善を繰り返すことが重要です。具体的には、以下の点を意識しましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
ユーザーフィードバックの収集 | アンケートやレビュー、サポート問い合わせなどを通して、ユーザーの声を積極的に収集する |
データ分析 | 利用状況やユーザー行動データを分析し、改善すべきポイントを特定する |
継続的なアップデート | 分析結果に基づき、プロダクトを定期的にアップデートし、機能改善やバグ修正を行う |
顧客満足度を高め、より良いプロダクトへと成長させていくために、改善は必須です。ユーザーのニーズを理解し、常に進化を続けることが大切です。
プロダクト責任者としてのやりがい
プロダクトマネージャーは、プロダクトの成功に大きく貢献できる仕事です。多くのユーザーに利用されるプロダクトを世に送り出し、ユーザーの生活を豊かにできたとき、大きな達成感を味わえるでしょう。
また、市場調査や顧客分析、プロダクト企画、開発ディレクションなど、幅広い業務に携われるため、日々新しいことを学び、成長を実感できるのも魅力です。
プロダクト責任者としての苦労
プロダクトマネージャーは、その仕事の幅広さから、多くの関係者とコミュニケーションをとる必要があり、調整業務も発生します。
開発チーム、マーケティングチーム、営業チームなど、それぞれの立場や意見を理解し、プロダクトの成功に向けて、関係者をまとめていく高いコミュニケーション能力が求められます。
また、市場の変化は早く、顧客のニーズも常に変化していくため、常に最新の情報収集や分析を行い、プロダクトに反映していく必要があります。
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プロダクトマネージャーに必要なスキル・能力
プロダクトマネージャーには、プロダクトの責任者としての役割を果たすため、高いコミュニケーション能力に加え、多様なスキルや能力が求められます。
スキル・能力 | 具体的な内容 |
---|---|
顧客視点 | 顧客のニーズや課題を的確に捉え、顧客にとって価値のあるプロダクトを創造する |
市場分析力 | 市場動向や競合サービスを分析し、プロダクト戦略に活かす |
コミュニケーション能力 | 開発チーム、デザイナー、マーケティングチームなど、様々な関係者と円滑にコミュニケーションをとる |
問題解決能力 | 開発中やリリース後に発生する問題に対して、迅速かつ適切な解決策を実行する |
リーダーシップ | プロダクトのビジョンを共有し、関係者をまとめてプロジェクトを推進する |
プロダクトマネージャーになるには?
では、実際にプロダクトマネージャーになるには、どのようなキャリアパスがあるのでしょうか?未経験からプロダクトマネージャーになれるのでしょうか?
プロダクトマネージャーになるためのキャリアパス
プロダクトマネージャーになるための一般的なキャリアパスは以下の通りです。
1. IT企業に就職する
まずは、IT企業に就職し、エンジニアやデザイナー、マーケターなど、プロダクト開発に関連する職種で実務経験を積むという方法です。実務を通して、プロダクト開発の流れや必要なスキルを学ぶことができます。
未経験者の場合は、プログラミングスクールなどで、専門知識を身につけておくのも良いでしょう。
2. 社内異動でプロダクトマネージャーになる
IT企業で経験を積んだ後、社内公募や上司からの推薦などを通じて、プロダクトマネージャーに異動するという方法があります。社内のプロダクトや開発体制をよく理解しているため、スムーズに業務をスタートできることがメリットです。
3. プロダクトマネージャーの求人に応募する
近年では、プロダクトマネージャーの求人募集も増えています。積極的に転職活動を行い、プロダクトマネージャーのポジションを狙っていく方法も有効です。
未経験からプロダクトマネージャーになることは可能?
プロダクトマネージャーは、未経験だと難しいのでしょうか?
結論からいうと、未経験からプロダクトマネージャーになることは容易ではありません。しかし、近年では、プロダクトマネージャーの重要性が増していることから、未経験者を積極的に採用する企業も増えてきています。
未経験者がプロダクトマネージャーを目指す場合、「熱意」と「学習意欲」、そして「実績」が必要です。企業は、あなたが「なぜプロダクトマネージャーになりたいのか」「どのようにプロダクト開発に貢献したいのか」を知りたいと考えています。
未経験からプロダクトマネージャーとして転職を成功させるためには、
- プロダクト開発に関する基礎知識を習得する
- 個人でプロダクトを開発・運用する
- プロダクトマネージャーのインターンに参加する
など、積極的に行動し、実績を積み重ねることが重要です。
プロダクトマネージャーに関するよくある質問
最後に、プロダクトマネージャーに関するよくある質問に答えます。
Q. どんな人がプロダクトマネージャーに向いている?
プロダクトマネージャーに向いている人は、
- 新しいものやサービスを生み出すことが好きな人
- 常に顧客の立場になって、物事を考えられる人
- 周囲の人と協力しながら、何かを成し遂げることが好きな人
などが挙げられます。
Q. プロダクトマネージャーになるために、プログラミングスキルは必須?
必須ではありません。もちろん、プログラミングスキルがあれば、開発チームとの連携をスムーズに行うことができますが、プロダクトマネージャーの仕事は、プログラミングだけではありません。
むしろ、コミュニケーション能力やマーケティングの知識など、総合的なスキルが求められます。
Q. プロダクトマネージャーは、文系でもなれる?
はい、文系出身者でもプロダクトマネージャーになることは可能です。
プロダクトマネージャーには、文系的な思考と理系的な思考の両方が求められます。顧客のニーズを理解する、市場を分析する、といった文系的なスキルは、プロダクトマネージャーの仕事において非常に重要です。
まとめ|プロダクトマネージャーを目指してみよう!
プロダクトマネージャーは、顧客に最高のプロダクトを届けるという、やりがいのある仕事です。この記事を参考に、プロダクトマネージャーを目指してみてはいかがでしょうか?
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