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スクラム開発にプロダクトマネージャーは必要?【役割と必要なスキルを解説】

最終更新日:

2024年8月23日

ライター:

PM Career編集部

プロダクトマネージャー

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「スクラム開発に興味があるけど、プロダクトマネージャーっているの?」

「プロダクトオーナーと何が違うの?」

近年、様々な企業で導入されているスクラム開発ですが、開発体制が変わると、それぞれの役割も気になりますよね。特にプロダクトマネージャーは、従来の開発体制では存在しない場合もあるため、その役割や必要性について疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?

そこでこの記事では、スクラム開発におけるプロダクトマネージャーの役割や必要性、必要なスキルについて、プロダクトオーナーやスクラムマスターとの違いも踏まえながら解説します。

ぜひ最後まで読んで、スクラム開発におけるプロダクトマネージャーへの理解を深めてみてください。

スクラム開発におけるプロダクトマネージャーの重要性

スクラム開発では、プロダクトマネージャーは「プロダクトの成功」に大きく貢献する、非常に重要な役割を担います。

具体的には、市場分析やユーザーニーズの把握を行い、開発するプロダクトのビジョンや戦略を定義します。そして、そのビジョンに基づいて、開発チームが最高のプロダクトを開発できるよう、様々なサポートを行うのです。

スクラム開発では、プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発チームという役割が存在します。プロダクトマネージャーには、これらの役割と連携しながら、プロダクトの成功に向けてチーム全体を導いていくことが求められます。

スクラム開発における3つの役割

スクラム開発には、それぞれ異なる役割と責任を持つ3つの役割が存在します。まずは、それぞれの役割について簡単に理解しておきましょう。

プロダクトオーナーとは?

プロダクトオーナーは、開発するプロダクトに対して、ビジネス上の責任を負う役割です。顧客やユーザーのニーズを最も理解し、プロダクトの価値を最大化するために、開発する機能やその優先順位を決定します。

そのため、市場分析や競合調査なども行いながら、プロダクトバックログと呼ばれる開発項目リストを作成・管理します。

スクラムマスターとは?

スクラムマスターは、スクラム開発がスムーズに進むように、プロセスを管理する役割です。スクラム開発のルールやプラクティスをチームに理解させ、遵守するように導きます。

また、チーム内の問題解決を支援したり、外部とのコミュニケーションを円滑に進めたりすることで、開発チームが最大限のパフォーマンスを発揮できる環境作りを担います。

プロダクトマネージャーとは?

プロダクトマネージャーは、プロダクトのビジョン策定から、開発、リリース、そして改善まで、プロダクト全体に関わる役割です。市場やユーザーを分析し、開発するプロダクトの価値を定義します。

そして、プロダクトバックログの作成やスプリント計画への参加を通して、開発チームがプロダクトビジョンを実現できるように導きます。

【役割比較】プロダクトオーナー vs プロダクトマネージャー

プロダクトオーナーとプロダクトマネージャーは、どちらもプロダクトの成功に責任を負う役割ですが、その役割や責任範囲は異なります。混同されがちな2つの役割の違いを理解しておきましょう。

プロダクトオーナーとプロダクトマネージャーの違い

プロダクトオーナーとプロダクトマネージャーの大きな違いは、「何に責任を持つのか」という点にあります。

以下の表にまとめたように、プロダクトオーナーは「プロダクトバックログの内容」、プロダクトマネージャーは「プロダクトのビジョンや戦略」に責任を持ちます。

項目

プロダクトオーナー

プロダクトマネージャー

主な責任範囲

  • プロダクトバックログの内容
  • プロダクトのROI最大化
  • プロダクトのビジョンと戦略
  • プロダクトの市場適合性

主な業務内容

  • ユーザーストーリーの作成
  • プロダクトバックログの優先順位付け
  • スプリントレビューへの参加
  • 市場分析とユーザー調査
  • プロダクトビジョンの策定
  • ロードマップの作成
  • KPIの設定と進捗管理

注力する視点

  • Whatを定義する(何を開発するべきか)
  • 開発チーム寄り
  • Why/Howを定義する(なぜ/どのように開発するべきか)
  • 市場/ユーザー寄り

プロダクトオーナーは、開発チームが「正しいモノ」を作っているかどうかに責任を持ちます。

一方、プロダクトマネージャーは、開発チームが「作るべきモノ」を開発しているか、そしてそれが「正しい方法」で作られているかどうかに責任を持ちます。

プロダクトオーナーとプロダクトマネージャーが協力するメリット

プロダクトオーナーとプロダクトマネージャーが協力することで、より良いプロダクトを開発できる可能性が高まります。

プロダクトマネージャーは、市場やユーザーのニーズを深く理解した上で、プロダクトビジョンや戦略を明確化します。プロダクトオーナーは、そのビジョンに基づいて、プロダクトバックログを具体的に定義し、開発チームが開発しやすいように整理します。

このように、両者が協力することで、ユーザーニーズを捉えた、価値のあるプロダクトを、より効率的に開発できるというメリットが生まれるのです。

スクラム開発におけるプロダクトマネージャーの役割

では、スクラム開発においてプロダクトマネージャーは具体的にどのような役割を担うのでしょうか?主な役割を5つご紹介します。

1. プロダクトビジョンと戦略の策定

プロダクトマネージャーは、市場調査や競合分析、ユーザー調査などを行い、ユーザーニーズや市場動向を深く理解した上で、開発するプロダクトのビジョンや戦略を策定します。

そして、開発チームやステークホルダーにそのビジョンを共有し、全員が共通認識を持って開発に取り組めるようにします。

2. ユーザーニーズの把握とプロダクトバックログへの反映

プロダクトマネージャーは、ユーザーインタビューやアンケート調査、ユーザー行動分析などを通して、ユーザーニーズを継続的に把握します。

そして、把握したニーズをユーザーストーリーとして明確化し、プロダクトバックログに反映させることで、開発チームがユーザーニーズを理解し、開発に集中できるようサポートします。

必要に応じて、プロダクトオーナーと協力しながら、プロダクトバックログの優先順位付けを行います。

3. スプリント計画の作成と優先順位付け

プロダクトマネージャーは、スプリントと呼ばれる短い開発期間ごとに、開発チームがどのユーザーストーリーを開発するかを決めるスプリント計画の作成をサポートします。

プロダクトのビジョンや戦略に基づきながら、開発チームの意見も聞きながら、開発する機能の優先順位を決めていきます。

4. 開発チームとの連携とコミュニケーション

プロダクトマネージャーは、開発チームと密接に連携し、コミュニケーションを図ることで、プロダクトビジョンやユーザーニーズを開発チームに正しく伝え、開発チームがスムーズに開発を進められるようにサポートします。

また、開発中に発生する問題や課題をいち早く察知し、解決策を提案するなど、プロダクト開発全体を円滑に進めるためのコミュニケーションを積極的に行います。

5. プロダクトの市場投入と改善

プロダクトマネージャーは、開発が完了したプロダクトのリリース計画を立て、マーケティングチームなどと連携し、プロダクトを市場に投入します。

リリース後も、ユーザーの反応やプロダクトの利用状況などを分析し、プロダクトの改善を継続的に行うことで、プロダクトを成長させていきます。

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スクラム開発に必要なプロダクトマネージャーのスキル

スクラム開発において、プロダクトマネージャーが活躍するには、どのようなスキルが必要なのでしょうか?特に重要な5つのスキルを紹介します。

コミュニケーション能力

プロダクトマネージャーは、開発チーム、プロダクトオーナー、ステークホルダーなど、様々な関係者とコミュニケーションを取る必要があります。そのため、的確に自分の考えを伝え、相手の意見を丁寧に聞き取ることができる高いコミュニケーション能力が求められます。

また、状況に合わせて適切な表現を使い分けたり、相手の立場に立って物事を考えたりするなど、円滑なコミュニケーションを意識することも重要です。

分析力

プロダクトマネージャーは、市場やユーザーを分析し、プロダクトのビジョンや戦略を策定する必要があるため、高い分析力が必要です。

データ分析ツールなどを用いながら、市場動向やユーザーニーズを分析し、そこから意味のあるインサイトを導き出す能力が求められます。

問題解決能力

プロダクト開発においては、様々な問題が発生します。プロダクトマネージャーには、問題が発生した場合、冷静に状況を分析し、最適な解決策を導き出す問題解決能力が求められます。

また、問題の根本原因を突き止め、再発防止策を講じるなど、問題解決能力は、スクラム開発を成功させるために不可欠です。

リーダーシップ

プロダクトマネージャーは、プロダクト開発を牽引していく役割を担うため、チームをまとめ、モチベーション高く開発を進めていくためのリーダーシップが必要です。

メンバーに明確な目標を示し、チーム全体を目標達成に向けて導く力や、メンバーの意見を尊重しながら、最終的な意思決定を行うなど、状況に合わせて適切なリーダーシップを発揮することが求められます。

スクラムに関する知識

スクラム開発のプロセスや原則、各役割の責任など、スクラムに関する基礎知識を習得しておくことは、スクラム開発を円滑に進めるために重要です。スクラムガイドなどを参考にしたり、スクラム開発の研修に参加したりするなど、積極的に学習する姿勢が大切です。

スクラム開発でプロダクトマネージャーが活躍するために

スクラム開発でプロダクトマネージャーが活躍し、プロダクトを成功に導くためには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。

スクラムチームとの信頼関係を築く

スクラム開発では、チームワークが重要です。そのため、プロダクトマネージャーは、開発チームやプロダクトオーナーと強い信頼関係を築くことが重要です。

日頃からコミュニケーションを密にとり、お互いの意見を尊重し合いながら、プロダクト開発に取り組むようにしましょう。また、困っている人がいれば、積極的にサポートするなど、チームとしての一体感を醸成していくことが大切です。

ユーザーの声を常に収集する

プロダクトを成功させるためには、ユーザーニーズを捉え続けることが重要です。そのため、ユーザーインタビューやアンケート調査、ユーザー行動分析などを定期的に行い、ユーザーの声を収集するようにしましょう。

収集したユーザーの声をプロダクト開発に積極的に反映させることで、ユーザーにとって価値のあるプロダクトを開発できるのです。

変化に柔軟に対応する

スクラム開発では、短いサイクルで開発を繰り返すため、市場やユーザーニーズの変化にも柔軟に対応していく必要があります。

そのため、計画に固執しすぎることなく、状況に応じて計画を変更したり、新しい技術やアイデアを積極的に取り入れたりするなど、柔軟な対応を心がけましょう。

スクラム開発におけるプロダクトマネージャーに関するよくある質問

最後に、スクラム開発におけるプロダクトマネージャーに関するよくある質問に答えます。

Q. プロダクトマネージャーは、スクラム開発の経験がないとダメですか?

スクラム開発の経験があればもちろん望ましいですが、必須ではありません。

スクラム開発の経験がなくても、プロダクト開発の経験やマネジメント経験、そして、高いコミュニケーション能力や問題解決能力があれば、活躍できる可能性は十分にあります。むしろ、新しい環境や文化に柔軟に対応できる適応力が求められます。

未経験の場合には、スクラム開発について積極的に学習したり、経験豊富な人にアドバイスを求めたりするなど、積極的に行動することで、スクラム開発の経験不足を補えます。

まとめ|スクラム開発を成功させるためにプロダクトマネージャーの力を

スクラム開発においてプロダクトマネージャーは、プロダクトのビジョンを描き、チームを成功に導く重要な役割を担います。プロダクトマネージャーの力を最大限に発揮することで、ユーザーに価値を提供できるプロダクトを開発し、ビジネスを成功に導きましょう。

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