新卒でプロダクトマネージャーへの転職活動を成功させる方法
最終更新日:
2024年7月1日
ライター:
PM Career編集部
転職・キャリア情報
プロダクトマネージャーは、製品の企画・開発・運営を行う重要な役割を担っています。この仕事は、ユーザーニーズの把握、製品の企画・設計、開発チームとの連携など、幅広い業務をこなす必要があるからです。新卒でプロダクトマネージャーを目指すのは大変ですが、適切なキャリアパスとスキル開発を行えば、この魅力的な仕事に就くことが可能です。
この記事では、プロダクトマネージャーの仕事内容や必要なスキルを解説します。また、新卒でプロダクトマネージャーになるためのキャリアパスや、転職活動の流れと注意点についても詳しく紹介します。
さらに、実際に新卒からプロダクトマネージャーに転職した成功事例を紹介し、新卒でプロダクトマネージャーを目指す人へのアドバイスもお伝えします。この記事を読めば、プロダクトマネージャーへの転職に向けて具体的な行動を起こすことができるはずです。
プロダクトマネージャーとは?仕事内容と必要スキルを解説
プロダクトマネージャーは、企業が提供する製品やサービスの企画から開発、運用までを総合的に管理する役割を担います。主な業務は以下の通りです。
- ユーザーニーズの把握と分析
- 製品/サービスの企画と要件定義
- 開発チームとの調整、進捗管理
- マーケティング施策の立案
- 品質管理、リリース後の改善
- プロダクトロードマップの策定
プロダクトマネージャーは製品の価値を最大化するため、技術と事業の両面から、プロダクトを統括する役割です。そのため、ビジネス理解力、テクノロジーの知識、分析力、コミュニケーション能力など、幅広い能力が求められます。
新卒でプロダクトマネージャーになるためのキャリアパス
新卒からプロダクトマネージャーを目指す場合、まずは以下の経験を積むことが重要です。
- エンジニア、デザイナー、営業など様々な部門での実務経験
プロダクトマネージャーには技術と経営の両面の知見が求められるため、複数部門を経験することで視野を広げましょう。 - プロジェクトマネジメント、ユーザー調査、データ分析など基礎スキル習得
プロダクトマネジメントに不可欠なスキルを身につける必要があります。
そして、大手IT企業や製造業の開発部門など、プロダクト開発に関わる部署への就職が有効な選択肢となります。そこで実務経験を積み、徐々にプロダクトマネジメントの業務にも携わることで、プロダクトマネージャーへのキャリアパスを描けます。
プロダクトマネージャーを目指す新卒が取るべき就職先
プロダクトマネージャーを志す新卒者は、自社プロダクトの開発に携わる企業を選ぶことが重要です。特におすすめなのは以下の企業です。
- 大手IT企業のプロダクトマネジメント部門
- スタートアップ企業のプロダクト開発部門
- コンサルティング会社、デザイン会社などプロダクト開発に関わる業界
これらの企業では、プロダクトマネジメントに関する実践的な経験を積むことができます。例えば、プロダクトの企画、ユーザー調査、設計など、プロダクトマネジメントに欠かせない幅広い知識とスキルを身につけられます。
新卒でプロダクトマネージャーを目指す場合、自社プロダクトの開発現場で経験を積むことが何より大切なのです。
プロダクトマネージャーになるために必要な経験とスキル
プロダクトマネージャーには、プロダクトの企画から開発、運用、改善までを一気通貫で管理できる経験とスキルが求められます。主な必要経験とスキルは以下の通りです。
- ビジネスと技術の基礎知識:顧客ニーズ、マーケティング、開発、デザイン、分析などの領域の知識
- 実務経験:顧客ニーズ把握、プロダクト企画・設計、開発工程管理、品質・リスク管理、運用・改善などの経験
- 論理的思考力:ユーザーニーズと技術的実現可能性を踏まえ、最適なプロダクトを企画・設計できる能力
- 企画力:新しいアイデアを具現化し、戦略的にプロダクトを企画できる力
- コミュニケーション力・プレゼンテーション力:さまざまなステークホルダーと調整し、プロダクトの価値を伝えられる力
プロダクトマネージャーは、技術と事業の両面を理解し、多様な経験とスキルを活かしてプロダクト開発を主導する役割を担っています。
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プロダクトマネージャーへの転職活動の流れと注意点
プロダクトマネージャーへの転職活動では、まずプロダクトマネージャーの役割や求められるスキルを理解することが大切です。次に、自身の経験やスキルがプロダクトマネージャーに適しているかを客観的に見極め、求人情報を探します。
応募書類作成時は、これまでの実務経験を製品開発や事業推進の観点から整理し、
- プロダクトマネジメント経験
- ビジネス視点
- エンジニアリング知識
- リーダーシップ
など、プロダクトマネージャーに求められるスキルを強調することが重要です。
プロダクトマネージャー職の求人情報の探し方
プロダクトマネージャー職の求人情報は、以下の方法で探せます。
- 転職サイト・ジョブボード
大手転職サイトやジョブボードで「プロダクトマネージャー」「PM」「プロダクトオーナー」などのキーワードで検索します。 - 人材紹介会社
人材紹介会社のサイトにも、プロダクトマネージャー職の求人が掲載されています。 - 企業の採用サイト
大手IT企業やベンチャー企業の公式サイトの採用情報ページを確認すると、プロダクトマネージャーの求人を見つけられる場合があります。
求人内容を確認し、自身のスキルやキャリアに合った求人を見つけましょう。
プロダクトマネージャーの応募書類作成のポイント
応募書類では、プロダクトマネジメントに関する経験と適性を明確に示すことが重要です。履歴書では、ユーザー視点や事業視点を持ってプロダクト開発や改善に携わった実績を中心に記載しましょう。
職務経歴書では、プロダクトの企画・設計・開発・運用・改善に関与した経緯と、その中で発揮した能力を具体的に記述することをおすすめします。
さらに以下の点を意識することで、プロダクトマネージャーとしての専門性が伝わります。
- プロダクトマネジメントに関する専門知識を示す
- ビジネス感覚とエンジニアリング知識の両立力をアピールする
応募書類作成では、マイナスイメージを与えずに自身の魅力を端的に伝えることが大切です。好印象を与える履歴書・職務経歴書の書き方をしっかりと意識しましょう。
プロダクトマネージャーの面接対策と想定質問
プロダクトマネージャー面接では、自社製品への理解度、ビジネス感覚、問題解決力、コミュニケーション力が問われます。よくある質問は以下の通りです。
- 過去のプロダクト開発プロセスについて説明してください
- ユーザーニーズの把握方法を教えてください
- プロダクトロードマップ作成のポイントは何ですか
また、2023年はAI/ML活用やサステナビリティへの対応力も評価されました。これらの観点からの質問にも対応できるよう準備が必要です。
新卒からプロダクトマネージャーに転職した成功事例
新卒でプロダクトマネージャーを目指す人にとって、実際に同じ道のりを歩んだ先達の事例は大変参考になります。ここでは、新卒でプロダクトマネージャーに転職した3つの成功事例をご紹介します。
- 事例1:大手IT企業でエンジニアからプロダクトマネージャーに転身
37歳の男性が、プロダクトマネジメントの経験を積める部署での実践を通じて、徐々にスキルを習得。エンジニアリング経験を活かしながら、プロダクトマネージャーとしての能力を高めていきました。 - 事例2:Web制作会社でデザイナーからプロダクトマネージャーへ
30代の女性が、デザイン力とユーザー視点を強みに、ビジネス面の理解も深めることで製品開発をリード。 デザイナー経験とプロダクトマネージャーのスキルを掛け合わせた総合力が武器となりました。 - 事例3:コンサル出身者が事業会社のプロダクトマネージャーに転職
コンサルティング会社出身の新卒者が、分析力と課題設定力を活かしました。事業会社に移り、コンサルタントとしての経験を製品開発の現場で生かしています。
事例1:大手IT企業でエンジニアからプロダクトマネージャーに転身
大手IT企業でエンジニアとして10年間活躍したAさんは、事業に深く関わりたいという思いからプロダクトマネージャーへの転身を決意しました。
自社プロダクトの開発に主体的に携わり、ユーザーの課題や製品改善点を探求。併せてプロダクトマネージャーの手法を自発的に学び実践を重ね、事業部門の信頼を獲得していきました。
熱意と実績が評価され、3年目にプロダクトマネージャーへの異動が決まりました。Aさんはユーザー課題解決とビジネス成長の両立を目指し、誇りを持って業務に取り組んでいます。
事例2:Web制作会社でデザイナーからプロダクトマネージャーへ
ある30歳の女性は、Web制作会社でデザイナーとして働く中で、プロダクトマネージャーへの転身を果たしました。デザイナーとしての経験を活かし、ユーザー視点に立ったプロダクト開発の企画・設計・管理ができるスキルを身につけたことが転職のカギでした。
デザイン経験に加えて、以下のスキルを習得したことで、プロダクトマネジメントに必要な総合力を備えたのです。
- プロジェクト管理
- ビジネス要件定義
このように、デザイナー経験とプロダクトマネジメント知識を組み合わせることで、円滑な転職を実現しました。
事例3:コンサル出身者が事業会社のプロダクトマネージャーに転職
新卒でコンサルティング会社に入社した女性は、20代後半で事業会社のプロダクトマネージャーに転職しました。
コンサルタントとしての経験を活かし、実際の製品開発に携われることにやりがいを感じたからでした。また、ワークライフバランスの改善も大きな転職理由の一つでした。
仕事のスタイルは大きく変わりましたが、事業会社でのプロダクトマネージャーは裁量権が高く、そこに魅力を感じているそうです。
新卒でプロダクトマネージャーを目指す人へのアドバイス
新卒からプロダクトマネージャーを目指す場合、早期からプロダクトマネジメントのスキルを身につけることが重要です。具体的には、以下の3点に注力しましょう。
- プロダクトマネジメントのスキルを早期に身につける
プロダクト企画、要件定義、リリース管理など、PM業務の基礎を学んでおくことで、実務に早く適応できます。 - ビジネス視点とエンジニアリング知識の両方を持つ
プロダクト開発には、顧客ニーズの理解と技術的制約の両面が不可欠です。双方の知見を併せ持つことで、プロダクトライフサイクル全体を俯瞰できるようになります。 - 自分の強みを活かせる企業や事業を選ぶ
自身の経験や志向性に合った企業やプロダクトを見極めることで、より活躍の場を見つけられます。
プロダクトマネジメントのスキルを早期に身につける
プロダクトマネージャーには、高度なマネジメント能力が求められます。優れたプロダクトを生み出し、プロジェクトを成功に導くためには、以下の6つのスキルを磨く必要があります。
- 発想力:ユーザーニーズを的確に捉え、革新的なアイデアを生み出す力
- 計画力:プロダクト開発の全体像を見据え、戦略的な計画を立案する力
- 実行力:計画を着実に実行に移し、目標達成に向けてチームをリードする力
- 仮説検証力:データに基づいて仮説を立て、検証・改善を繰り返す力
- リスクコントロール力:プロジェクトのリスクを事前に予測し、対策を講じる力
- チーム構築力:多様な人材を結集し、高いパフォーマンスを発揮させる力
これらのスキルは、オンラインコースやワークショップ、実地での経験を通じて、早期から意識的に身につけていくことが重要です。
ビジネス視点とエンジニアリング知識の両方を持つ
プロダクトマネージャーには、ビジネスの観点とエンジニアリングの知見を併せ持つことが求められます。ビジネス視点では、以下が重要です。
- 事業計画の立案
- 顧客ニーズの把握
- データ分析に基づく意思決定
一方、エンジニアリング知識に関しては、次の点が不可欠です。
- プロダクトの技術的実現可能性の理解
- 開発チームとのスムーズな連携
つまり、プロダクトマネージャーはユーザーニーズを満たしつつ、効率的で競争力のあるプロダクトを開発するために、ビジネスとテクノロジーの両面に精通している必要があるのです。
自分の強みを活かせる企業や事業を選ぶ
プロダクトマネージャーを目指す際、自身の強みを最大限に発揮できる企業や事業を選ぶことが重要です。自分の長所やスキルに合った環境で働くことで、高いパフォーマンスを発揮できます。
そのため、企業の特徴や事業内容を理解し、それらが自分の強みとどのようにマッチするかを検討する必要があります。例えば、以下の点に注目すると良いでしょう。
- 経営基盤が安定しているか
- 成長性が高い事業であるか
- 自分の価値観や行動様式に合っているか
可能であれば、実際の社員からの話を聞いたり、インターンシップに参加したりして、企業の雰囲気を体感することをおすすめします。そうすることで、自分に合った企業を見極めやすくなるでしょう。
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