SmartHRのプロダクトマネージャー転職ガイド【2025年最新版】
最終更新日:
2025年5月12日
ライター:
PM Career編集部
プロダクトマネージャー転職

この記事の監修者
佐々木真
PM Career事業責任者(Xアカウント @shin_sasaki19)
株式会社リクルートにて「スタディサプリ」の初期メンバーとして事業開発・プロダクトマネージャー業を担当し全国展開を達成後、SmartHRのグループ会社としてToB向けSaaS「SmartMeeting」を立ち上げ2021年3月に退任。その後PMオンラインスクール「PM School」、プロダクト開発人材の転職サイト「PM Career」の事業を運営中。プロダクト開発の知見・人材の流動性を高め、日本のプロダクト作りをぶち上げるべく尽力中。個人としてもX(Twitter)アカウントのフォロワーは3万人超え、YouTubeやPodcastでもプロダクト開発のコンテンツを発信する日本で最も有名なプロダクト開発者の1人。
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SmartHRとは ― 事業・プロダクト概要
会社概要・沿革
2013年に創業し、クラウド人事労務ソフト「SmartHR」一本でARR100億円規模へ到達。2024年7月には約214億円のシリーズEを実施し、累計調達額は600億円超に達しました。現在の従業員数は**1,320名(前年同期比+37%)**と急拡大中です。
主力プロダクトと拡張戦略
- 労務管理クラウド(入社手続き・社会保険・年末調整)
- タレントマネジメント(人材データベース+評価)
- API/データ連携基盤でSaaS群とシームレス統合
2025年は「人的資本開示」義務化を追い風に、従業員データの高度活用領域へ投資を継続しています。
市場ポジションと競合比較
国内クラウド労務はSmartHRがトップシェアを保持。ジョブカン・freee人事労務が追随しますが、シリーズE資金による開発投資で機能差は拡大傾向です。
SmartHRのPdMが担うミッションと業務領域
- プロダクト戦略策定:ARR・NRRをKGIに、プロダクトロードマップを策定
- Discoveryプロセス:ユーザーインタビュー→検証→MVP→実装
- スクラム開発運営:エンジニア・デザイナーとのトライアングル体制
- Go-to-Market連携:BizDev / CSとOKRを共有し市場投入後の改善ループを回します。
組織文化と働き方
バリュー/カルチャー
「カスタマーサクセスファースト」「破壊的BOP改革」など6つのシン・バリューを掲げ、従業員の91.7%が共感と回答。心理的安全性が高い環境が評価されています。
リモート/副業制度
- フルリモート比率:約70%
- 月5,000円のリモートワーク手当
- フルリモート通勤制度(遠方から月2回まで交通費+宿泊費支給)
- 副業は事前申請で原則自由(競業除く)
募集ポジションと年収水準
ポジション例
職種 | 想定グレード | 主なミッション |
---|---|---|
PdM(プロダクト開発) | IC3-IC5 | 新機能開発・共通基盤刷新 |
PdM(グロース) | IC4-IC6 | NRR向上施策、料金体系設計 |
PdM Lead / Group Product Manager | M1-M2 | 複数チームの戦略統合 |
年収レンジ
OpenWorkによる全社平均年収は約690万円。PdMは
- IC3-IC4:750–950万円
- IC5-IC6:1,000–1,300万円+SO
- Mクラス:1,300–1,800万円+SO
が相場です。
他SaaS企業(freee・カケハシなど)のPdM平均900–1,100万円と比較しても競争力があります。
選考フローと面接対策
- 書類選考:実績・プロダクト指標を具体的数値で
- 一次面接(PdM):課題解決アプローチ、KGI-KPI設計
- 二次面接(VPoP, Eng Manager):チームリーディング、技術理解
- カルチャーフィット面接:バリュー体現事例
- リファレンスチェック → 内定
選考全体は2〜4週間。面接回数は2〜3回が標準です。
課題選考の傾向
- 既存機能の改善PRD作成(1,500〜2,000字)
- SaaS KPI (NRR / Activation) を踏まえたシミュレーション
- SQLで簡単な集計を行い意思決定
対策Tip:顧客課題→仮説→検証→学習のループをロジカルに語り、意思決定で使った指標とリスク低減策をセットで示すと高評価。
求められるスキルセット・人物像
必須スキル | 歓迎スキル |
---|---|
SaaS経営指標理解(ARR/NRR/GRR) | HRTechドメイン経験 |
ユーザーリサーチ設計 | API/連携基盤のPM経験 |
SQL・BIツールでのデータ分析 | グローバル向けBOP設計 |
SmartHRで活躍する人の共通点
- 仮説検証を高速で回し、意思決定を数値で語れる
- バリューを体現しつつ、健全に議論を楽しめる
- スタートアップ規模からメガベンチャー規模へ成長するフェーズを楽しめる
キャリアパス・評価制度
- Individual Contributor (IC):IC1-IC6でレベルを定義。IC6はPrincipal PdMとして全社PMFに関与
- People Manager (M):M1(Group PM)→M2(Director of Product)→CPO
- 半期OKR+360°評価で報酬を決定。上位グレードほどストックオプション比率が拡大
SmartHR PdM 合格者インタビュー(フィクション)
プロフィール:30歳・外資コンサル→FinTech PdM。転職理由は「より高速な仮説検証環境とエンジニア主導カルチャー」。
「一次面接はプロダクトの北極星指標をどう定義するかを深掘りされ、SQL課題ではユーザーテーブルとイベントログをJOINしてNRR成長要因を特定しました。カルチャーフィット面接では“シン・バリュー”のうち『All for Client Success』をどう行動で示したかを語りました。入社後はPdM専用のGuildで週1ナレッジ共有があり、想像以上に学習機会が多いです。」
SmartHRと他社SaaSのPdM環境比較
項目 | SmartHR | freee | カオナビ |
---|---|---|---|
ARR規模 | 100億円超 | 160億円超 | 60億円規模 |
PdM人数 | 約60名 | 約45名 | 約30名 |
開発手法 | Scrum+Dual-Track | Squad制 | Scrum |
リモート比率 | 70% | 60% | 50% |
SO付与 | ◎ | ○ | △ |
SmartHRは「PdM専用Guild」「半期OKRを全社公開」など知見共有体系が充実しており、キャリア形成面で優位です。
よくある質問(FAQ)
- 平均残業時間は?
→ 2024年度実績で月20時間未満。PdMは裁量労働制を採用。 - プロダクト開発組織の規模は?
→ PdM約60名、エンジニア400名、デザイナー80名(2025年4月現在)。 - 英語力は必須?
→ 現状は日本語中心。ただし海外展開準備で一部チームは英語ドキュメントを標準化中。 - リモートワーク比率は?
→ 全社で70%。月1回のオフサイトMTGを推奨。 - 未経験から応募可能?
→ プロダクト開発以外でSaaS KPIに精通していればポテンシャル採用枠あり。
応募方法とPM Career経由メリット
- 公式サイト経由:PdMオープンポジションに直接応募(書類選考通過率 約15%)
- PM Career経由:
- 元SmartHR PdMによる応募書類レビュー
- 模擬PRD課題フィードバック
- CPO/VPレベルとの事前カジュアル面談設定
まとめ・総評
SmartHRはシリーズE資金で「マルチプロダクト×グローバル展開」を加速させるフェーズに突入し、PdMに求める役割も拡大しています。
- 魅力①:人事労務データを軸に巨大HRTech市場を再定義できる
- 魅力②:PdM60名体制+Guild文化で学習曲線が急
- 魅力③:成長と報酬が両立(SO付与+ハイブリッド勤務)
転職成功のカギは「SaaS KPIで語る定量思考」と「バリュー体現エピソード」の準備です。本ガイドを武器に、SmartHRでキャリアの新章を切り開いてください。