【2025年】プロダクトマネージャー向けカンファレンス|キャリアを飛躍させる2大イベントを比較
最終更新日:
2025年8月19日
ライター:
PM Career編集部
プロダクト開発
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この記事の監修者
佐々木真
PM Career事業責任者(Xアカウント @shin_sasaki19)
株式会社リクルートにて「スタディサプリ」の初期メンバーとして事業開発・プロダクトマネージャー業を担当し全国展開を達成後、SmartHRのグループ会社としてToB向けSaaS「SmartMeeting」を立ち上げ2021年3月に退任。その後PMオンラインスクール「PM School」、プロダクト開発人材の転職サイト「PM Career」の事業を運営中。プロダクト開発の知見・人材の流動性を高め、日本のプロダクト作りをぶち上げるべく尽力中。個人としてもX(Twitter)アカウントのフォロワーは3万人超え、YouTubeやPodcastでもプロダクト開発のコンテンツを発信する日本で最も有名なプロダクト開発者の1人。
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はじめに
日々の業務で「自分の判断は本当に正しいのだろうか」「プロダクトの次の一手に確信が持てない」と感じることはありませんか?あるいは、プロダクトマネージャーへのキャリアチェンジを考えながらも、求められるスキルや業界の動向が掴めずに、一歩を踏み出せないでいる方もいるかもしれません。
めまぐるしく変化する市場環境と絶え間なく進化するテクノロジー、特に生成AIの登場は、プロダクト開発のあり方を根底から変えようとしています。このような時代において、プロダクトマネージャーが自身の価値を高め、プロダクトを成功に導くためには、常に学び続ける姿勢が不可欠です。
この記事では、2025年に開催された注目のプロダクトマネージャー向けカンファレンスの内容を比較し、振り返ります。各カンファレンスで語られた最新の業界トレンドやキャリアパスのヒントを整理し、あなたの今後のキャリア形成に役立つ内容をまとめました。
この記事を読めば、あなたに最適な学びの場を見つけ、キャリアアップに向けた具体的な次の一歩を踏み出せるでしょう。
なぜ今、プロダクトマネージャーにカンファレンス参加が求められるのか?
多忙な業務の合間を縫って、なぜカンファレンスに参加する必要があるのでしょうか?その背景には、プロダクトマネージャーを取り巻く環境の大きな変化があります。
生成AIの急速な普及や、ますます複雑化する市場のニーズに対応するため、プロダクトマネージャーに求められる知識やスキルは、かつてないスピードでアップデートされ続けているのです。
このような状況下で、カンファレンスへの参加は以下の3つの大きな価値をもたらします。
- 最新知見の獲得:業界のトップランナーたちが語る成功事例や失敗談、最新のフレームワークに触れることで、自分の知識をアップデートし、日々の業務に活かせる具体的なヒントを得られる
- トップランナーとのネットワーキング:同じ課題を抱える他社のプロダクトマネージャーや、憧れの企業のキーパーソンと直接交流することで、新たな視点を得たり、キャリアの相談ができる貴重な人脈を築いたりできる
- キャリアの再確認:第一線で活躍する人々の思想に触れることで、自身のキャリアを見つめ直し、プロダクト開発へのモチベーションを再燃させるきっかけになる
カンファレンスは、単なる情報収集の場ではありません。自身のスキルと市場価値を高め、未来のキャリアを切り拓くための絶好の「自己投資」の機会なのです。
【2025年】注目のプロダクトマネージャー向けカンファレンス2選を比較
2025年、プロダクトマネージャーが特に注目した2つの大規模カンファレンスがありました。それが「ProductZine Day 2025」と「PdM Days 2025」です。どちらも特色があり、目的や課題感によって得られる学びが異なります。
以下では、実際に開催された両カンファレンスの概要と主要セッションを振り返ります。
比較項目 | ProductZine Day 2025 | PdM Days 2025 |
---|---|---|
開催日 | 2025年5月15日 | 2025年2月26日、3月5日、3月12日(オンライン)、3月15日(ハイブリッド) |
開催形式 | オフライン(東京・御茶ノ水、神田明神ホール) | オンライン3回+最終日ハイブリッド(東京・千代田区、リクルート本社) |
主催 | 株式会社翔泳社 ProductZine編集部 | 株式会社リクルート |
主なテーマ | 生成AI活用、大手企業の組織変革、キャリアパス | 多様なキャリアの軌跡、組織論、社会課題解決 |
雰囲気 | 最新技術トレンドと実践的なノウハウが中心 | 個人のキャリアと組織の成長に寄り添う |
おすすめの人 |
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1. ProductZine Day 2025:生成AIと組織変革の最前線を掴む
「ProductZine Day 2025」は、技術トレンドの深掘りと実践的なノウハウの共有に強みを持つカンファレンスです。今回は特に、生成AIの活用や大企業におけるプロダクトマネジメントに関心が高い方にとって、多くの学びを得られる内容でした。
開催概要 | 詳細 |
---|---|
開催日 | 2025年5月15日 |
場所 | 神田明神ホール(東京・御茶ノ水) |
主催 | 株式会社翔泳社 ProductZine編集部 |
テーマ | 変革しつつある世界の先を行く、プロダクトマネジメントの最前線 |
登壇者 | 蜂須賀大貴氏(Newbee)、市谷聡啓氏(レッドジャーニー)ほか |
以下は、注目セッションの一例です。
- 生成AI天下一武闘会
CursorやPerplexityなど具体的なツールを用いた仕事効率化の実践事例が披露され、個人やチーム、プライベートでの活用可能性が議論されました。 - 大手企業におけるプロダクトマネジメントの実践と変革
大企業特有の「組織の壁」や「説明コスト」などの課題をどう乗り越えるか、現場からの事例を交えて議論されました。 - 多様化するキャリアパス
CPOやVPoPといった従来のキャリアだけでなく、シニアプロダクトマネージャーが語る多様なキャリア観や、偶発的に形成されるキャリアについても深掘りされました。
生成AIや組織変革に関心を持つプロダクトマネージャーにとって、現場で活かせる学びを得られる充実した一日となったようです。
2. PdM Days 2025:多様な「軌跡」から学ぶ、キャリアと組織の成長戦略
株式会社リクルートが主催する「PdM Days 2025」は、一人ひとりのプロダクトマネージャーの「軌跡(キャリア)」に焦点を当て、多様な気づきを得ることを目的としたカンファレンスです。個人の成長や組織論に関心のある方におすすめです。
開催概要 | 詳細 |
---|---|
開催日 | 2025年2月26日、3月5日、3月12日(オンライン)、3月15日(ハイブリッド) |
場所 | オンラインおよびリクルート本社(東京都千代田区) |
主催 | 株式会社リクルート |
テーマ | 1人ひとりの歩んできた異なる「軌跡」が一堂に会して、新たな気づきを得るための機会提供 |
登壇者 | 兼原佑汰氏(Muture/マルイユナイト)、藤野哲氏(トヨタ自動車)、畠山糧与氏(Ubie)ほか |
以下は、注目セッションの一例です。
- 組織と人の育て方
SkillCanvas社による「スキルベースマネジメント」の導入事例が共有されました。採用・育成・配置における課題解決のヒントとなる内容で、多くの参加者にとって学びの多いセッションでした。 - AIと共にプロダクトマネジメントの新たな道をつむぐ
AIを「協働パートナー」として捉え、ユーザー志向を軸にしたプロダクトマネジメントのあり方が議論されました。AI活用の具体例も交えつつ、実務にどう活かすかという視点が語られました。 - 社会課題に挑むプロダクトマネージャーたち
UbieのAI医療診断支援システムなど、ビジネスと社会貢献を両立させる事例が紹介されました。社会的意義と事業成長のバランスを考えるヒントが得られる内容でした。
技術的なテーマに加え、キャリア、組織、社会貢献といった幅広い視点からプロダクトマネジメントを捉え直す良い機会となったようです。
2025年プロダクトマネージャーカンファレンスの4大トレンドを徹底解剖!明日から活かせるヒントが満載
これら2つの主要カンファレンスからは、2025年のプロダクトマネジメントを読み解く上で欠かせない、4つの大きな潮流が見えてきます。これらのトレンドを理解することで業界全体の動向を掴み、自身のキャリア戦略に活かすことが可能です。
トレンド1:生成AIの業務活用とプロダクトへの実装
2025年の最大のトレンドは「生成AI」です。
生成AIをプロダクトに実装するコツと必要スキルは、こちらをご覧ください。
ProductZine Dayでは、CursorやPerplexityを用いた仕事効率化や、AIによるスプリント進行管理などの活用事例が共有されました。その中で、タスク効率化や生産性改善の可能性が具体的に語られています。PdM Daysでも、AIと人がどう協働するか、ユーザーを置き去りにしない価値創造の在り方について議論が深められました。
プロダクトマネージャーにはAIを使いこなすだけでなく、AIと共に新しい価値を創造する能力が求められています。
トレンド2:大企業におけるプロダクトマネジメントの挑戦と変革
企業規模別のプロダクトマネージャー体制と役割の違いは、こちらをご覧ください。
スタートアップだけでなく、大企業においてもプロダクトマネジメントの重要性が認識されつつあります。しかし「部門間の壁」「説明コスト」「厳格なセキュリティ基準」といった、大企業特有の課題が根強く存在します。
ProductZine Dayでは、NTTコミュニケーションズなどの登壇者が、こうした課題を乗り越えるための組織文化変革や、プロトタイプを活用したコミュニケーションの重要性を語りました。また、PdM Daysでも大企業とベンチャーの連携による新規事業開発がテーマとなり、リソースと機動力をいかに融合させるかが議論されました。
トレンド3:CPOだけじゃない!多様化するプロダクトマネージャーのキャリアパス
プロダクトマネージャーの代表的な4タイプとキャリアの進み方の違いは、こちらをご覧ください。
プロダクトマネージャーのキャリアパスは多様化しています。従来のようにCPO(最高プロダクト責任者)を目指すだけでなく、技術力やデータ活用力、グローバル経験を活かす道も広がっています。
キャリアパス例 | 必要なスキルセット | 想定年収レンジ |
---|---|---|
テクニカルプロダクトマネージャー | 深い技術知識、プロジェクト管理能力 | 800万円~1,500万円 |
AIプロダクトマネージャー | AI・データ分析知識、ビジネス構想力 | 900万円~2,000万円 |
グローバルプロダクトマネージャー | 多文化理解、語学力、グローバル戦略 | 1,000万円~2,500万円 |
ProductZine Dayでは、シニアプロダクトマネージャーが自身のキャリアを振り返るパネルがあり、CPO/VPoPに限らないキャリア観が共有されました。PdM Daysでも偶発的に築かれるキャリアや、AI時代に求められる抽象化スキルの重要性が議論されました。
トレンド4:ビジネスと両立する「社会課題解決」へのアプローチ
企業選びで重視すべき5つのポイントは、こちらをご覧ください。
プロダクトを通じて社会課題を解決しようという動きも大きな潮流です。PdM Daysでは、Ubieの畠山糧与氏によるAI医療診断支援システムなど、社会的な意義とビジネスを両立させる事例が紹介されました。
これらのセッションは「何のためにプロダクトを作るのか」という問いを改めて考えさせてくれるものです。自身の仕事に、より大きな意義を見出したいと考えているプロダクトマネージャーにとって、多くの刺激とインスピレーションを与えてくれます。
カンファレンスから学ぶキャリア戦略:市場価値を高める3つのキャリアパスと求められるスキルセット
カンファレンスで得た知識や気づきを、自分自身のキャリア戦略に落とし込むことが重要です。プロダクトマネージャーとしてのキャリアは、一つの道だけではありません。自身の興味や強みに合わせて専門性を深めることで、代替不可能な人材になることが可能です。
キャリアパスの全体像と選び方を体系的に学ぶには、こちらをご覧ください。
ここでは特に市場価値の高い、3つのキャリアパスを紹介します。
キャリアパス | 必要なスキル | 年収レンジ | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|
テクニカルプロダクトマネージャー |
| 800万円〜1,500万円 | エンジニア出身で、技術的な議論をリードできる方 |
AIプロダクトマネージャー |
| 900万円〜2,000万円 | データドリブンな意思決定が得意で、新しい技術で事業を創造したい方 |
グローバルプロダクトマネージャー |
| 1,000万円〜2,500万円 | 海外市場に挑戦し、多様なバックグラウンドを持つチームを率いたい方 |
これらのキャリアパスは一例に過ぎません。カンファレンスでの出会いや学びを通じて、ぜひあなただけのキャリアプランを具体的に描いてみてください。
プロダクトマネージャー向けカンファレンス参加に関するQ&A
今後、カンファレンスへの参加を検討する際の疑問点にお答えします。
Q1. 参加費用はどのくらい?オンライン参加のメリット・デメリットは?
カンファレンスの参加費用は、開催形式や規模によって様々ですが、1日から数日間にわたる大規模なものでは、数万円程度が一般的です。多くの場合、早期割引などが設定されているため、早めの申し込みがお得です。
オンライン参加と現地参加には、それぞれメリットとデメリットがあります。自身の目的や状況に合わせて最適な形式を選びましょう。
参加形式 | メリット | デメリット |
---|---|---|
現地参加 |
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オンライン参加 |
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Q2. プロジェクトマネージャーでも参加する価値はありますか?
結論から言うと、プロジェクトマネージャーにとっても、プロダクトマネージャー向けカンファレンスに参加する価値は非常に大きいです。両者の役割は異なりますが、密接に関連しているためです。
役割 | プロダクトマネージャー | プロジェクトマネージャー |
---|---|---|
主な責任 |
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関心事 | 顧客価値、市場機会、事業戦略 | スケジュール、リソース、品質、リスク管理 |
成功指標 | プロダクトの成功(売上、顧客満足度など) | プロジェクトの成功(納期遵守、予算内完了など) |
プロジェクトマネージャーがカンファレンスに参加し、プロダクトマネージャーが向き合っている「Why」や「What」の世界に触れることで、以下のようなメリットがあります。
- 背景理解の深化:担当プロジェクトがどのような事業戦略や顧客課題に基づいているかを理解でき、より的確なプロジェクト管理が可能になる
- コミュニケーションの円滑化:プロダクトマネージャーとの共通言語が増え、仕様変更の意図などを深く理解できるため、より円滑な連携が期待できる
- キャリアの広がり:プロダクトマネジメントの知識を得ることは、将来的にプロダクトマネージャーへのキャリアチェンジを考えている方にとって、大きな一歩となる
プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの違いは、こちらをご覧ください。
まとめ:カンファレンスを自己投資の機会とし、プロダクトマネージャーとして飛躍しよう
2025年のプロダクトマネージャーカンファレンスでは、ProductZine Day は生成AIの活用と実践的な情報共有が中心で、PdM Days は多様なキャリアの軌跡やスタンスの共有に焦点が当てられました。ProductZine Dayは技術トレンドと実践的ノウハウ、PdM Daysは個人のキャリアと組織論に強みを持ち、自身の課題に応じて選択することが重要です。
カンファレンスは単なる情報収集の場ではなく、人脈を広げ、キャリアを見つめ直し、自身の市場価値を高めるための最高の「自己投資」です。日々の業務から一歩踏み出し、業界の最前線に触れることは、あなたの視野を広げ、プロダクト開発への新たな情熱をかき立ててくれるはずです。
今回の内容に興味を持った方は、ぜひ次回のカンファレンスに参加してみてはいかがでしょうか。実際の体験を通じて、より深い学びやネットワークを得られるはずです。
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