LLMとは丨プロダクトマネージャー用語集
最終更新日:
2025年5月8日
ライター:
PM Career編集部
プロダクト開発

この記事の監修者
佐々木真
PM Career事業責任者(Xアカウント @shin_sasaki19)
株式会社リクルートにて「スタディサプリ」の初期メンバーとして事業開発・プロダクトマネージャー業を担当し全国展開を達成後、SmartHRのグループ会社としてToB向けSaaS「SmartMeeting」を立ち上げ2021年3月に退任。その後PMオンラインスクール「PM School」、プロダクト開発人材の転職サイト「PM Career」の事業を運営中。プロダクト開発の知見・人材の流動性を高め、日本のプロダクト作りをぶち上げるべく尽力中。個人としてもX(Twitter)アカウントのフォロワーは3万人超え、YouTubeやPodcastでもプロダクト開発のコンテンツを発信する日本で最も有名なプロダクト開発者の1人。
今すぐ転職をしたい人も、中長期的にしたい方も、PM Careerに無料会員登録をしておくことでキャリアに役立つ情報を定期的にキャッチアップすることが重要です。まだ登録されてない方はこちらからどうぞ。3分で完了します。
プロダクトマネージャー転職についての情報はこちらをご覧ください!
① LLMの定義
Large Language Model(LLM) は、数十億〜数兆パラメータ規模の Transformer アーキテクチャ を用いて、大量のテキスト(近年は画像・音声も含む)で事前学習された汎用言語モデルです。膨大なコーパスを自己教師あり学習し、文生成・要約・翻訳・コード生成など多様なタスクを “即時推論(in-context learning)” でこなせます。代表例として GPT-4o(OpenAI, 2025)、Claude 3(Anthropic, 2024)、Gemini 1.5 Pro(Google, 2024)などがあるほか、オープン系では Llama 3 や Mistral-Large が広く利用されています。
② LLMの重要性/目的
観点 | 効果 | 代表 KPI/指標 |
---|---|---|
生産性向上 | 自然言語 I/O によりコーディング・ドキュメント作成・CS 対応を自動化 | 作業時間 ▼、品質レビュー工数 ▼ |
多機能ワンモデル | 単一モデルでチャット、要約、検索拡張など マルチタスク を実現 | モデル運用コスト ▼ |
迅速な価値検証 | API / オンプレ学習で POC-MVP サイクルを短縮 | TTM(Time to Market) ▼ |
ビジネス浸透 | 企業での Gen-AI 利用率は 71 %(2024 年時点)と急増 | McKinsey Gen-AI 採用率(McKinsey & Company) |
さらに AI Index 2025 によれば、わずか 1 年で主要ベンチマーク(MMMU, GPQA 等)のスコアが最大 67 pt 向上するなど、能力伸長ペースも加速しています。(Home | Stanford HAI)
③ LLMの実務例
シナリオ: 日系 B2C SaaS が LLM+RAG でカスタマーサポートを自動化
ステップ | 実装内容 | 実績指標 |
---|---|---|
① 知識ベース整備 | FAQ・マニュアルを Embeddings → Vector DB に格納 | セットアップ 2 週間 |
② RAG パイプライン | ユーザー質問 → 検索トピック抽出 → 関連ドキュメントを LLM に添付 | 平均応答トークン 800 |
③ プロンプトエンジニアリング | 出力スタイル、禁則事項、引用挿入ルールを明示 | 一次回答正答率 89 % |
④ MLOps / Drift 監視 | 夜間バッチで CS 票を再学習、A/B で精度評価 | CSAT +14 pt、AHT −35 % |
LLM をプラグイン感覚で付加価値化できる一方、プライバシー保護・バイアス検証・推論コスト最適化 が運用課題となるため、MLOps 体制とガバナンスポリシーを併走させるのが成功ポイントです。
④ 関連用語
用語 |
---|
⑤ 参考サイト
- NVIDIA Glossary “What are Large Language Models?” (NVIDIA)
- McKinsey State of AI 2024 — Gen-AI 採用率データ (McKinsey & Company)
- Stanford HAI AI Index Report 2025 — LLM ベンチマーク進展 (Home | Stanford HAI)
- OpenAI ChatGPT Release Notes — GPT-4o リリース概要 (OpenAI Help Center)