プロダクトマネージャーとは?年収・やりがい・必要なスキルを徹底解説!
最終更新日:
2024年10月10日
ライター:
PM Career編集部
プロダクトマネージャー
「プロダクトマネージャー」という職種名を耳にする機会が増えましたが、「具体的にどんな仕事をしているのかよくわからない」という方もいるのではないでしょうか?
IT業界では、プロダクトマネージャーは市場調査から開発、リリース、そして改善まで、プロダクトの成功に向けてあらゆる角度から関わる、重要な役割を担っています。
この記事では、プロダクトマネージャーの全体像を把握できるように、定義、仕事内容、類似した職種との違いを解説していきます。
「プロダクトの責任者」ってどんな仕事?概要をわかりやすく解説
「プロダクトの責任者」は、製品開発における中心的役割を担う重要なポジションです。具体的な業務内容は、製品の企画から開発、リリース、そして改善まで、製品のライフサイクル全体にわたります。
プロダクトマネージャーの定義とは?
プロダクトマネージャーとは、ユーザーに価値を提供するプロダクトの企画から開発、リリース、改善まで、プロダクトに関わる全てのプロセスに責任を持つ仕事です。
プロダクトマネージャーは、市場調査やユーザー分析を通してユーザーニーズを深く理解し、それを元にプロダクトのビジョンや戦略を策定します。そして、開発チームと連携しながら、プロダクトの要件定義や開発の推進を行い、スケジュール管理や予算管理なども行います。
いわば、プロダクトマネージャーは「プロダクトのCEO」として、プロダクトの成功に向けてリーダーシップを発揮する役割を担っているのです。
プロダクトマネージャーの仕事内容は?
プロダクトマネージャーの仕事内容は多岐に渡りますが、主な業務内容は以下の通りです。
業務内容 | 詳細 |
---|---|
市場調査・ユーザー分析 | 市場トレンドや競合を分析し、ユーザーインタビューやアンケート調査などを通してユーザーニーズを把握する |
プロダクト戦略・ロードマップ策定 | 収集した情報に基づき、プロダクトのビジョンや戦略を定義し、開発の優先順位を決定する |
要件定義・仕様書作成 | 開発する機能やサービスの詳細を具体的に定義し、開発チームに共有する |
開発チームとの連携・進捗管理 | 開発チームとコミュニケーションを取りながら、開発の進捗を管理し、スケジュール調整などを行う |
プロダクトのローンチ・マーケティング | プロダクトリリースに向けたマーケティング戦略を立案し、広報活動やプロモーション活動を行う |
KPI分析・改善 | プロダクトリリース後のユーザー行動を分析し、改善策を検討、プロダクトの成長を促進させる |
プロダクトマネージャーとプロダクトオーナーの違いとは?
プロダクトマネージャーと混同されやすい職種として、「プロダクトオーナー」があります。どちらもプロダクトに関わる重要な役割を担いますが、その役割や責任範囲は異なります。
プロダクトマネージャーは、プロダクト全体の戦略やビジョン、ロードマップ策定などに責任を持ちます。
一方、プロダクトオーナーは、アジャイル開発手法を取り入れている開発チームにおいて、プロダクトバックログと呼ばれる開発項目リストの作成や優先順位付けを行い、開発チームが円滑に開発を進められるようにサポートする役割を担います。
プロダクトオーナーは開発チームの一員として、開発プロセスに深く関わっていくことが求められるのです。
項目 | プロダクトマネージャー | プロダクトオーナー |
---|---|---|
役割 | プロダクト全体の戦略・ビジョン・ロードマップ策定 | プロダクトバックログの作成・優先順位付け、開発チームのサポート |
責任範囲 | プロダクトの成功、ビジネス目標の達成 | 開発のスムーズな進行、プロダクトバックログの品質 |
必要なスキル | 市場調査、ユーザー分析、戦略策定、コミュニケーション能力、リーダーシップなど | 開発プロセスへの理解、要件定義、優先順位付け、コミュニケーション能力など |
プロダクトマネージャーに必要なスキルを徹底解説
プロダクトマネージャーは、プロダクトの成功に大きな責任を負うポジションです。多岐にわたる業務を効率的にこなし、周囲を巻き込みながらプロダクトを成功に導くために、幅広いスキルが求められます。
ここでは、プロダクトマネージャーを目指す上で、特に重要な5つのスキルについて詳しく解説していきます。
プロダクトマネージャーに必要なスキルセット
プロダクトマネージャーに必要なスキルは多岐に渡りますが、特に重要なスキルは以下の5つです。
- コミュニケーション能力
- 分析力
- リーダーシップ
- ビジネスセンス
- 技術的理解
これらのスキルは、プロダクトマネージャーとして活躍していく上で、それぞれが密接に関係しています。
【スキル1】コミュニケーション能力
プロダクトマネージャーは、開発チーム、デザイナー、マーケター、営業など、様々な職種の人と連携して仕事を進める必要があり、円滑なコミュニケーションがプロジェクト成功の鍵となります。
コミュニケーション能力には、以下の要素が求められます。
能力 | 説明 |
---|---|
相手に分かりやすく情報を伝える | プロジェクトの目標、進捗状況、課題などを、関係者に的確に伝える |
相手の意見を丁寧に聞き取る | チームメンバーからの意見や提案をしっかりと聞き取り、理解する |
チームメンバーのモチベーションを高める | チーム全体が目標に向かって努力できるよう、メンバーのモチベーションを維持し、高める |
信頼関係を築く | プロジェクトを成功させるために不可欠なチームメンバーとの信頼関係を築くため、積極的にコミュニケーションを取り、相互理解を深める |
これらの能力をバランス良く身に付けることで、プロジェクトを円滑に進め、成功に導くことが可能になります。
【スキル2】分析力
プロダクトマネージャーは、市場調査やユーザー分析を通して得られたデータに基づいて、プロダクトの課題やニーズを明確化する必要があります。
膨大なデータの中から必要な情報を抽出し、論理的に分析する能力は、プロダクトの改善や新たな機能開発に欠かせません。プロダクトマネージャーは、以下の能力を必要とします。
能力 | 説明 |
---|---|
データ分析力 | 市場調査やユーザー分析から得られたデータを分析し、プロダクトの課題やニーズを明確にする |
情報収集力 | 必要なデータを適切なソースから収集する |
論理的思考力 | 分析結果を基に、論理的な思考で課題解決策や機能開発のアイデアを導き出す |
問題解決能力 | 分析結果に基づき、プロダクトの課題を解決するための具体的な施策を立案し、実行する |
これらの能力を駆使することで、プロダクトマネージャーは、ユーザーにとってより良いプロダクトを生み出せるのです。
【スキル3】リーダーシップ
プロダクトマネージャーは、プロダクト開発の方向性を示し、チームメンバーをまとめていく、リーダーシップが求められるポジションです。チームを成功に導くためには、単に指示を出すだけでなく、メンバー一人ひとりの能力を最大限に引き出し、モチベーションを高めることが重要です。
具体的なリーダーシップの要素としては、以下の点が挙げられます。
要素 | 説明 |
---|---|
明確なビジョン | 目指すプロダクト像を明確に定義し、チームメンバーと共有することで、全員が同じ方向を向いて進んでいけるようにする |
コミュニケーション能力 |
|
役割分担 | メンバーそれぞれの個性や強みを理解し、適切な役割を割り当てることで、チーム全体の効率性を高める |
モチベーション管理 |
|
リーダーシップを発揮することで、チームメンバーは自分の役割を理解し、責任感を持って仕事に取り組むようになります。結果として、プロダクト開発の成功に大きく貢献するのです。
【スキル4】ビジネスセンス
プロダクトマネージャーは、プロダクトを開発するだけでなく、プロダクトをビジネスとして成功させることが必要です。そのためには、市場分析や競合分析を通して、収益目標達成のために、どのような戦略でプロダクトを開発・改善していくべきかを考えなければいけません。
ビジネスセンスは、プロダクトマネージャーにとって非常に重要なスキルです。具体的には、以下の能力が求められます。
能力 | 説明 |
---|---|
市場分析力 | 市場の動向や顧客ニーズを的確に把握し、プロダクト開発の方向性を定める |
競合分析力 | 競合製品の強み弱みを分析し、自社製品の差別化戦略を策定する |
収益化戦略立案力 | プロダクトの収益モデルを構築し、収益目標達成のための戦略を策定する |
ビジネスモデル構築力 | プロダクトをビジネスとして成立させるためのビジネスモデルを構築する |
データ分析力 | 市場データや顧客データを分析し、プロダクト開発やマーケティング施策に活かす |
ビジネスの全体像を把握し、プロダクトを収益に結び付けるための戦略を立てるビジネスセンスが重要です。
【スキル5】技術的理解
プロダクトマネージャーは、開発チームと密接に連携して仕事をするため、技術的な知識を持っていることが求められます。開発チームと円滑なコミュニケーションを図り、開発の遅延や予期せぬトラブルを防ぐために、技術的な理解は非常に重要です。
基本的な技術用語を理解し、技術的な課題やリスクを把握しておくことで、開発チームとの連携をスムーズに行えます。具体的には、以下の点が挙げられます。
要素 | 説明 |
---|---|
開発プロセスへの理解 | アジャイル開発やウォーターフォール開発など、開発プロセスに対する基本的な知識を持ち、開発チームの進捗状況を把握する |
技術用語の理解 | ソフトウェア開発で用いられる一般的な用語(API、データベース、クラウドなど)を理解し、開発チームとのコミュニケーションを円滑にする |
技術的な課題やリスクの把握 | 開発中に発生する可能性のある技術的な課題やリスクを事前に理解し、適切な対応策を検討する |
技術的な知識を深めることで、プロダクトマネージャーは開発チームとより緊密に連携し、より良いプロダクトを開発できるのです。
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プロダクトマネージャーの年収は?
プロダクトマネージャーは、IT業界の中でも高い年収が見込める職種として知られています。
ただし、年収は経験やスキル、勤務先企業の規模や業種によって大きく異なり、未経験の場合、年収400万円程度からのスタートが一般的ですが、経験を積むにつれて、年収1,000万円を超えることも可能です。
経験年数 | 年収目安 |
---|---|
未経験 | 400万円〜600万円 |
3年〜5年 | 600万円〜800万円 |
5年以上 | 800万円〜1,000万円以上 |
未経験からプロダクトマネージャーになれる?
「プロダクトマネージャーは専門性の高い仕事だから、未経験から転職するのは難しいのでは?」と不安に思っている方もいるかもしれません。
確かに、豊富な経験や高いスキルが求められるポジションであることは事実ですが、未経験からプロダクトマネージャーを目指すことは可能です。近年では、プロダクトマネージャーの重要性が高まっており、未経験者を積極的に採用する企業も増えています。
未経験からプロダクトマネージャーを目指す場合、効果的な方法としては、以下が挙げられます。
- 未経験者向けの研修制度が充実している企業に就職する
- プロダクトマネジメントに関する勉強会やセミナーに参加する
プロダクトマネージャーのキャリアパス
プロダクトマネージャーのキャリアパスは、経験やスキル、そして志向によって、様々な選択肢があります。
例えば、経験を積んだ後、特定のプロダクト領域に特化した「シニアプロダクトマネージャー」や、複数のプロダクトを統括する「プロダクトマネジメントディレクター」、経営視点も持ち合わせてプロダクト戦略全体を担う「CPO(Chief Product Officer)」といった、管理職に就くことも可能です。
また、近年では、スタートアップ企業に転職し、裁量の大きな環境で、スピード感を持ってプロダクト開発に携わるケースも増えています。
プロダクトマネージャーのやりがいとは?
プロダクトマネージャーは、責任重大な仕事ですが、その分、大きなやりがいを感じられる仕事です。プロダクトマネージャーならではのやりがいは、以下の3つでしょう。
- プロダクトを通してユーザーに価値を提供できる
- 様々な人と連携しながら、プロダクトを創り上げていく面白さ
- 自身の成長を実感できる
プロダクトマネージャーは、自分が中心となって開発したプロダクトが、世の中にリリースされ、多くのユーザーに利用されることで、大きな達成感を味わえます。
また、市場調査やユーザー分析を通して、ユーザーのニーズを深く理解し、さらに、そのニーズを満たすプロダクトを開発することで、社会に貢献している実感を得られます。それが、プロダクトマネージャーとしてのモチベーションに繋がるのです。
プロダクトマネージャーになるには?
プロダクトマネージャーになるためには、プロダクトマネジメントに関する知識やスキルを身につけるだけでなく、積極的に行動することが重要です。
プロダクトマネージャーへの転職を成功させるためには、求人情報サイトや転職エージェントなどを活用して、積極的に求人情報を収集しましょう。PM Careerのように、プロダクトマネージャーに特化した転職エージェントも増えているため、活用を検討してみましょう。
また、プロダクトマネジメントに関する書籍を読んだり、勉強会やセミナーに参加したりするなど、自分自身で積極的に学習する姿勢も大切です。 また、実際にプロダクト開発に関わってみることも有効です。
プロダクトマネージャーに関するよくある質問
最後に、プロダクトマネージャーに関するよくある質問に答えます。
Q. プロダクトマネージャーになるには、プログラミングスキルは必須ですか?
必須ではありません。もちろん、プログラミングスキルがあれば、開発チームとの連携がよりスムーズになるというメリットはあります。
しかし、プロダクトマネージャーに最も求められるのは、ユーザーニーズを理解し、プロダクトのビジョンや戦略を策定し、チームをまとめていく力です。
Q. 文系出身ですが、プロダクトマネージャーになれますか?
もちろん可能です。プロダクトマネージャーは、技術的な知識よりも、むしろコミュニケーション能力や分析力、リーダーシップなど、文系出身者が得意とするスキルが求められる場面が多いです。
実際、文系出身でプロダクトマネージャーとして活躍している人は多くいますので、文系だからといって諦める必要はありません。
まとめ
プロダクトマネージャーは、IT業界の進化とともに、その重要性を増しており、市場価値の高い職種の一つです。幅広い知識とスキルが求められますが、ユーザーとビジネスをつなぐやりがいのある仕事といえるでしょう。
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