ユーザーヒアリング・インタビューとは丨プロダクトマネージャー用語集
最終更新日:
2025年5月8日
ライター:
PM Career編集部
プロダクト開発
この記事の監修者
佐々木真
PM Career事業責任者（Xアカウント ＠shin_sasaki19）
株式会社リクルートにて「スタディサプリ」の初期メンバーとして事業開発・プロダクトマネージャー業を担当し全国展開を達成後、SmartHRのグループ会社としてToB向けSaaS「SmartMeeting」を立ち上げ2021年3月に退任。その後PMオンラインスクール「PM School」、プロダクト開発人材の転職サイト「PM Career」の事業を運営中。プロダクト開発の知見・人材の流動性を高め、日本のプロダクト作りをぶち上げるべく尽力中。個人としてもX（Twitter）アカウントのフォロワーは3万人超え、YouTubeやPodcastでもプロダクト開発のコンテンツを発信する日本で最も有名なプロダクト開発者の1人。
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①ユーザーヒアリング / インタビューの定義
ユーザーヒアリング（User Interview） とは、ターゲットユーザーまたは潜在ユーザーに対して 1 対 1 もしくは少人数で質問を行い、ニーズ・行動・価値観・課題を定性的に深掘りする UX リサーチ手法です。主にディスカバリー初期に用いられ、観察よりも言語化された“理由”を抽出できる点が特徴です。
② ユーザーヒアリング / ユーザーインタビューの重要性／目的
目的 | 得られるインサイト | 具体的な成果物 |
|---|---|---|
課題発見 | 顕在・潜在ペイン、代替行動 | 問題ステートメント、ジョブマップ |
価値仮説検証 | ソリューション適合度、価値の優先順位 | ペルソナ精緻化、PMF 合否判断 |
機能優先度決定 | 頻度・インパクト・既存ワークフロー | MVP スコープ、ロードマップ |
定量データの裏づけ | “なぜその数値になったか” の背景 | 分析ハイポジション、実験設計 |
ROI 観点：適切なインタビューは 開発コストの 5～10 倍の損失回避 に寄与するとの報告もあり、リサーチ投資対効果は高いとされています。Medium
③ ユーザーヒアリング / ユーザーインタビューの実務例
シナリオ： B2B SaaS が「ダッシュボードのカスタムレポート機能」を検討
ステップ | 内容 | Tips |
|---|---|---|
① 目的設定 | 「経営レイヤーが週次で見る指標を把握し、必須チャートを特定する」 | Why / What を 1 文で書く |
② リクルーティング | CFO・事業企画など 5 名。既存顧客 3、見込顧客 2 | “行動特性” でセグメント |
③ 質問設計 | 1) 直近の KPI レビュー手順 | 「頻度・時間」を数字で聞く |
④ 実施 | オンライン30分 × 5 本、録画＋自動文字起こし | アイスブレイク 5 分で関係構築 |
⑤ 分析 | Affinity Map →4 つの共通ジョブを抽出 | 24h 以内にチームで共有 |
⑥ アウトプット | - “手動 Excel 集計を自動可視化したい” が全員共通 | Epic & User Story に展開 |
ポイント
- 行動→頻度→感情→理由 の順で深掘りするとバイアスが減少。
- 分析には Affinity Diagram や Jobs To Be Done のフレームを併用すると洞察を抽象化しやすい。
④ 関連用語
用語 |
|---|
⑤ 外部参考
- NN/g “User Interviews 101” — 基本プロセスと質問例Nielsen Norman Group
- Qiita 「今すぐ使えるユーザーインタビューのコツ」 — 質問設計の実践知Qiita
- Medium “Product discovery interviews” — ディスカバリーにおける位置づけMedium
