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未経験OK!開発経験なしでもプロダクトマネージャー転職の内定を勝ち取る方法

最終更新日:

2025年8月3日

ライター:

PM Career編集部

プロダクトマネージャー転職

未経験OK!開発経験なしでもプロダクトマネージャー転職の内定を勝ち取る方法のサムネイル

この記事の監修者

佐々木真
PM Career事業責任者(Xアカウント @shin_sasaki19
株式会社リクルートにて「スタディサプリ」の初期メンバーとして事業開発・プロダクトマネージャー業を担当し全国展開を達成後、SmartHRのグループ会社としてToB向けSaaS「SmartMeeting」を立ち上げ2021年3月に退任。その後PMオンラインスクール「PM School」、プロダクト開発人材の転職サイト「PM Career」の事業を運営中。プロダクト開発の知見・人材の流動性を高め、日本のプロダクト作りをぶち上げるべく尽力中。個人としてもX(Twitter)アカウントのフォロワーは3万人超え、YouTubeやPodcastでもプロダクト開発のコンテンツを発信する日本で最も有名なプロダクト開発者の1人。

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はじめに

「プロダクトマネージャーって、なんだかカッコいいな」

「でも、開発経験もない未経験の自分には、さすがに無理だろうな」

Web業界で働く中で、そんな風に感じたことはありませんか?

プロダクトの舵取り役として事業成長を牽引するプロダクトマネージャーは、多くのビジネスパーソンにとってキャリアの選択肢の一つです。しかし同時に、「専門性が高そう」「エンジニアじゃないと難しそう」といった高いハードルを感じている方も少なくないでしょう。

この記事では、未経験からプロダクトマネージャーへの転職を目指すあなたのために、必要な知識、具体的なステップ、そして最大の壁である「開発経験のなさ」を乗り越える方法を解説します。あなたの現職での経験が、実はプロダクトマネージャーとして強力な武器になることもお分かりいただけるはずです。

そもそもプロダクトマネージャーとは?仕事内容・年収・将来性を解説

転職活動を始める前に、まずはプロダクトマネージャーという職種について深く理解することが重要です。プロダクトマネージャーはしばしば「製品のミニCEO」と表現され、その製品やサービスの成功に全責任を負う、非常にやりがいの大きいポジションです。

ここでは、具体的な仕事内容から気になる年収、そしてキャリアの将来性までを詳しく見ていきましょう。

プロダクトマネージャーの定義を詳しく学ぶには、こちらをご覧ください。

プロダクトマネージャーの主な役割と責任範囲

プロダクトマネージャーの仕事は、単にプロジェクトを管理するだけではありません。「どの市場で、誰の、どんな課題を解決するのか」という根本的な問いからスタートし、製品が顧客に価値を届け、ビジネスとして成功するまでの一連のプロセス全てに責任を持ちます。

その責任範囲は非常に広く、多岐にわたります。

主な役割

具体的な業務内容

市場調査・分析

顧客インタビュー、アンケート、競合分析、市場トレンド調査などを通じて、製品が解決すべき課題やビジネスチャンスを発見します。

製品戦略の策定

調査結果に基づき、製品のビジョン(あるべき姿)、目標(KGI/KPI)、そして実現までの道のり(ロードマップ)を描きます。

要件定義

「何を」「なぜ」作るのかを明確にし、具体的な機能や仕様を定義します。開発チームが迷わず開発に集中できる設計図を作る工程です。

開発チームとの連携

エンジニアやデザイナー、マーケターなど、様々なステークホルダーと密に連携し、製品開発を推進します。チーム全体のハブとなる役割です。

リリースと改善

製品を市場に送り出し、その後のユーザーの反応やデータを分析します。得られたフィードバックを基に、継続的な改善サイクルを回し続けます。

このように、プロダクトマネージャーは製品のライフサイクル全てに関わる、影響力の大きな仕事なのです。

気になる年収とキャリアの将来性

年収相場と市場価値を高める具体策は、こちらをご覧ください。

プロダクトマネージャーは専門性と責任の大きさから、一般的に高い年収が期待できる職種です。未経験からの転職の場合、年収は500万円~700万円程度からスタートすることが多いですが、これは前職の経験やスキルによって大きく変動します。

経験を積み、実績を出すことで年収は着実に上昇します。シニアプロダクトマネージャーやリードプロダクトマネージャーになれば、年収1,000万円を超えることも珍しくありません。さらにその先には、プロダクト部門全体を統括するCPO(Chief Product Officer)や事業責任者、起業といったキャリアパスも開けています。

需要の高さとキャリアの多様性から、非常に将来性のある職種だといえるでしょう。

未経験からのプロダクトマネージャー転職は本当に可能?採用のリアルと厳しさ

「プロダクトマネージャーの魅力はわかったけど、やっぱり未経験では難しいのでは?」という疑問が、あなたの頭をよぎっているかもしれません。結論から言うと、未経験からのプロダクトマネージャー転職は十分に可能です。しかし、楽な道のりではないことも事実です。

ここでは、採用市場のリアルな現状と、知っておくべき厳しさについて解説します。

なぜ「未経験OK」の求人が増えているのか?企業側の視点

近年、多くの企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれ、自社でプロダクトやサービスを開発する動きが加速しています。それに伴い、プロダクト開発を成功させる上で非常に重要な役割を担っているプロダクトマネージャーの需要が急増しているのです。

しかし、経験豊富なプロダクトマネージャーの数は限られており、完全な経験者だけでは需要を満たせません。そのため企業は、プロダクトマネージャーとしての直接的な経験はなくても、ポテンシャルを秘めた異業種の人材に目を向けるようになりました。

多様なバックグラウンドを持つ人材が、新しい視点やアイデアをもたらしてくれることへの期待も高まっています。

企業が未経験者に求める「ポテンシャル」とは?

企業が「未経験OK」と言うとき、それは「何もできなくていい」という意味ではありません。彼らが見ているのは、あなたの「ポテンシャル」、つまりプロダクトマネージャーとして成長する素質です。

具体的には、以下のような能力や資質が重視されます。

求められるポテンシャル

具体的な内容

顧客視点・共感力

常にユーザーの立場に立ち、その課題やニーズを深く理解しようとする姿勢

論理的思考力

複雑な情報を整理し、データに基づいて仮説を立て、最適な解決策を導き出す能力

学習意欲・キャッチアップ力

未知の領域(技術、市場など)について、自ら進んで学び、素早く知識を吸収する力

リーダーシップ・巻き込み力

明確な役職がなくても、周囲を巻き込み、目標に向かってチームを動かしていく力

当事者意識・やりきる力

プロダクトの成功を自分ごととして捉え、困難な状況でも粘り強くやり遂げる責任感

これらのポテンシャルは、これまでのあなたの仕事の中に必ずヒントが隠されているはずです。

知っておくべき転職の注意点とミスマッチの防ぎ方

未経験からの転職には、いくつかの注意点もあります。まず、人気職種であるため競争率が高いことは覚悟しておく必要があります。また、入社後に「思っていた仕事と違った」というミスマッチが起こる可能性もゼロではありません。

ミスマッチを防ぐためには、以下の点が重要です。

  • 徹底した企業研究:その企業がどんなプロダクトを作り、どんな課題を解決しようとしているのかを深く理解する
  • 育成体制の確認:面接などで、入社後のオンボーディングや研修、メンター制度など、未経験者を受け入れる体制が整っているかを確認する
  • 自身の適性の見極め:華やかなイメージだけでなく、地道な調整業務や泥臭い部分も含めて、本当に自分がやりたい仕事なのかを自問自答する

これらの点を意識することで転職後の後悔を減らし、スムーズなキャリアチェンジを実現できるでしょう。

【職種別】あなたの経験はこう活きる!プロダクトマネージャーへの転身アピール術

「自分には特別なスキルなんてない」と思っていませんか?それは大きな間違いです。あなたの現職での経験は、見方を変えればプロダクトマネージャーとして非常に価値のあるスキルセットになります。

ここではWebディレクター、マーケター、法人営業、エンジニアといった職種別に、これまでの経験をどうプロダクトマネージャーの仕事に活かせるのか、具体的なアピール方法を解説します。

Webディレクター・プロジェクトマネージャー出身の場合

Webディレクターやプロジェクトマネージャーの経験は、プロダクトマネージャーと親和性が非常に高いです。あなたはすでに、プロダクト開発の現場で重要な役割を担ってきているからです。

活かせる経験・スキル

プロダクトマネージャー業務でのアピールポイント

要件定義・仕様作成

顧客や社内の要望を整理し、開発チームが理解できる仕様書に落とし込んできた経験は、プロダクトマネージャーの要件定義能力として直接アピールできます。

ステークホルダー調整

デザイナー、エンジニア、クライアントなど、多くの関係者の間に立ち、合意形成を図ってきた経験は、プロダクトマネージャーのコミュニケーション能力の証明になります。

進捗・品質管理

スケジュール通りにプロジェクトを進行させ、成果物の品質を担保してきた実績は、プロダクトマネージャーの実行力とプロジェクトマネジメント能力を示します。

強化すべき視点
これまでは「How(どう作るか)」の視点が強かったかもしれません。今後は「Why(なぜ作るか)」「What(何を作るか)」という、より上流の戦略的な視点を意識的に養うことが、プロダクトマネージャーへのステップアップには重要です。

マーケター出身の場合

マーケターは「顧客を理解するプロ」です。そのスキルは、顧客中心のプロダクト開発において極めて重要です。

活かせる経験・スキル

プロダクトマネージャー業務でのアピールポイント

市場調査・顧客分析

ペルソナ設計やカスタマージャーニーマップ作成などを通じて顧客インサイトを深く洞察した経験は、プロダクトマネージャーの市場理解力として高く評価されます。

データ分析

Google Analyticsや各種ツールを用いてデータを分析し、施策の効果測定や改善提案を行ってきた経験は、データドリブンな意思決定能力の証明です。

KGI/KPI設定

ビジネスゴールから逆算して目標を設定し、その達成を追いかけてきた経験は、プロダクトの目標設定やグロース戦略の策定に直結します。

強化すべき視点
マーケティング施策だけでなく、プロダクトそのものの機能改善によって課題を解決するという視点を持つことが重要です。どうすればプロダクトの力でユーザーを成功に導けるかを考えましょう。

法人営業・コンサルタント出身の場合

BtoB領域において、法人営業やコンサルタントの経験は強力な武器となります。あなたは、ビジネスの最前線で顧客の生の声を聞き、課題を解決してきました。

活かせる経験・スキル

プロダクトマネージャー業務でのアピールポイント

顧客の課題ヒアリング

顧客の潜在的なニーズや業務上のペインを深くヒアリングし、言語化してきた能力は、BtoBプロダクトの要件定義において不可欠です。

課題解決提案力

顧客の課題に対し、自社のサービスやソリューションを提案し、価値を納得させてきた経験は、プロダクトの価値を定義し、伝える力につながります。

ドメイン知識

特定の業界(金融、医療、不動産など)に関する深い知識は、その業界向けのプロダクトを開発する上で大きなアドバンテージとなります。

強化すべき視点
一社の顧客の課題解決から、より多くの顧客が共通して持つ課題を解決する「スケーラブルな」プロダクト開発へと視点を広げることが求められます。

エンジニア出身の場合

技術的なバックグラウンドは、プロダクトマネージャーとして開発チームとの信頼関係を築く上で大きなアドバンテージになります。

活かせる経験・スキル

プロダクトマネージャー業務でのアピールポイント

技術的実現可能性の判断

新しい機能やアイデアについて、技術的な観点から実現可能性や開発工数を的確に見積もれるため、現実的なロードマップを描けます。

開発チームとの円滑な連携

エンジニアの言語を理解し、技術的な議論にも参加できるため、開発チームとスムーズかつ建設的なコミュニケーションが可能です。

システム全体の理解

プロダクトの裏側にあるシステム構成やデータ構造を理解しているため、仕様変更がもたらす影響範囲などを正確に把握できます。

強化すべき視点
「どう作るか」だけでなく、「なぜ作るのか」というビジネスサイドの視点や、ユーザーインタビューなどを通じた顧客理解を深めることが、優秀なプロダクトマネージャーになるための重要なステップです。

未経験からの転職を成功させる5つの具体的ステップ

プロダクトマネージャーへの転職は、情熱だけでは成功しません。正しい知識を身につけ、戦略的に準備を進めることが不可欠です。

ここでは、あなたが明日から具体的に何をすべきかを、5つのステップに分けて解説します。このステップに沿って行動することで、漠然とした憧れが具体的な目標に変わるはずです。

Step1:プロダクトマネージャーの基礎知識を徹底的にインプットする

まずは、プロダクトマネージャーの世界で語られる共通言語を身につけましょう。知識は、あなたの思考の土台となり、面接での対話を深める武器になります。

  • 書籍を読む
    まずはプロダクトマネージャーのバイブルと呼ばれる書籍を読み込みましょう。『INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント』は必読です。

  • オンラインコースを受講する
    Udemyなどのプラットフォームには、プロダクトマネジメントに関する良質な講座が数多くあります。体系的に知識を学ぶのに最適です。

  • コミュニティに参加する
    PM Clubのようなコミュニティに参加し、現役プロダクトマネージャーの話を聞いたり、同じ目標を持つ仲間と情報交換したりすることで、学習のモチベーションが高まります。

  • 専門メディアを読む
    PM SchoolPM Careerのブログなど、専門的な情報を発信するメディアを定期的にチェックし、最新のトレンドやノウハウをキャッチアップしましょう。

Step2:自分の強みと経験を「プロダクトマネージャーの言葉」で語れるようにする

あなたの経験は貴重な財産です。しかし、その価値を面接官に伝えるためには「翻訳」作業が必要です。自己分析を通じて、これまでの経験をプロダクトマネジメントの文脈で語れるように準備しましょう。

あなたの経験(例)

プロダクトマネージャーの言葉への翻訳

月次の営業レポートを作成していた

定量データに基づき、顧客の動向を分析し、改善アクションを提案していた

Webサイトの制作進行管理をしていた

複数のステークホルダーと調整し、要件定義からリリースまでをマネジメントした

イベントのアンケート結果を分析した

定性データからユーザーの潜在ニーズを抽出し、次の企画に活かした

このように、自分の行動一つひとつを「なぜそうしたのか(目的)」「何をしたのか(行動)」「その結果どうなったのか(成果)」で振り返り、プロダクトマネージャーのスキルと結びつけてみましょう。

Step3:思考力を示す「ポートフォリオ」を作成する

ポートフォリオの作成手順とアピールポイントは、こちらをご覧ください。

未経験者にとって、ポートフォリオは職務経歴書以上に重要なアピール材料です。あなたの「プロダクトマネージャーとしての思考力」を可視化し、ポテンシャルを証明するための強力な武器となります。

何を作れば良いか分からない、という方は以下を参考にしてみてください。

  1. 既存サービスの改善提案
    • 普段使っている好きなアプリやサービスを1つ選ぶ
    • そのサービスの課題を、ユーザー視点とビジネス視点の両方から分析する
    • 具体的な改善案(新機能、UI/UXの変更など)を、その根拠となるデータや仮説と共に提案書としてまとめる
  2. 架空のプロダクト企画書:
    • 「〇〇な人の△△という課題を解決する」というテーマで、新しいプロダクトを企画する
    • ターゲットユーザー、解決したい課題、プロダクトのコンセプト、主要機能、ビジネスモデルなどを資料にまとめる

重要なのは完成度よりも、そこに至るまでの思考プロセスを論理的に説明できることです。

Step4:「未経験歓迎」の優良求人を見極めて応募する

求人サイトには「未経験歓迎」の募集がありますが、良いものもあればそうでないものもあります。あなたにとって本当に成長できる「優良求人」を見極める目が必要です。

  • 育成体制に注目する
    求人情報に「入社後研修あり」「メンター制度」「OJTでサポート」といった記述があるかを確認しましょう。未経験者を受け入れ、育てる文化がある企業を選ぶことが重要です。

  • 事業フェーズを考慮する
    0→1の新規事業立ち上げフェーズなのか、1→10のグロースフェーズなのかによって、求められるスキルは異なります。自分の経験が活かせそうなフェーズの求人を選びましょう。

  • 転職エージェントを賢く利用する
    プロダクトマネージャーに特化した転職エージェントは、非公開求人や企業の内部情報(組織文化や育成体制など)に詳しい場合があります。キャリア相談も兼ねて、一度話を聞いてみると良いでしょう。

Step5:面接対策を徹底し、熱意とポテンシャルを伝える

プロダクトマネージャー面接で必ず聞かれる質問への対策は、こちらをご覧ください。

書類選考を通過したら、いよいよ面接です。面接は、あなたがプロダクトマネージャーという職種、そしてその企業に対してどれだけの熱意を持っているかを伝える絶好の機会です。

以下の質問には、必ず自分なりの答えを準備しておきましょう。

  1. なぜプロダクトマネージャーになりたいのですか?
    →憧れだけでなく、自身の経験と結びつけ、何を成し遂げたいかを語る

  2. なぜ他の会社ではなく、弊社なのですか?
    →企業のプロダクトやビジョンへの共感を、具体的な言葉で伝える

  3. あなたの強みを、プロダクトマネージャーとしてどう活かせますか?
    →Step2で準備した「翻訳」した経験を、自信を持ってアピールする

  4. 弊社のサービスについて、どう思いますか?改善点はありますか?
    →Step3で作成したポートフォリオを基に、鋭い分析と建設的な提案を行う

準備したポートフォリオを面接の場で示しながら話すことで、あなたの思考力と熱意がより一層伝わるはずです。

最大の壁「開発経験なし」を乗り越える!アピール方法と最低限のIT知識

多くの未経験者が抱える最大の不安、それは「開発経験がないこと」です。「エンジニアと話が通じないのでは?」「技術的な判断ができないのでは?」という心配はもっともです。しかし、結論から言えば、プロダクトマネージャーにプログラミングスキルは必須ではありません。

ここでは、その壁を乗り越えるための考え方と具体的なアクションを解説します。

技術がわからなくても大丈夫!エンジニアとの円滑なコミュニケーション術

エンジニアと円滑に協働するための基礎知識は、こちらをご覧ください。

プロダクトマネージャーの役割は、自らコードを書くことではなく、エンジニアが最高のパフォーマンスを発揮できる環境を作ることです。そのためには、技術知識以上に大切なコミュニケーションの心構えがあります。

  • リスペクトの姿勢を持つ
    エンジニアは「何かを作るプロ」です。彼らの専門性を尊重し、敬意を払う姿勢が信頼関係の第一歩です。

  • WhyとWhatを伝える
    プロダクトマネージャーは「なぜ(Why)それが必要なのか」「何を(What)実現したいのか」を明確に伝えることに集中します。その実現方法「How」は、エンジニアの専門領域です。目的を共有することで、エンジニアは最適な実現方法を提案してくれます。

  • 「わからない」を正直に言う
    わからないことを、あたかも知っているかのように振る舞うのは良くありません。「〇〇という点が理解できていないので、教えていただけますか?」と正直に聞ける素直さが、結果的に円滑なコミュニケーションにつながります。

技術的な議論で対等に渡り合う必要はありません。顧客の課題とビジネスの目的を誰よりも深く理解し、それを開発チームに的確に伝えることがあなたの仕事です。

これだけは押さえたい!非エンジニア向けIT知識の学習ロードマップ

とはいえ、開発チームとの会話をスムーズにするための「共通言語」としてのIT知識は必要です。
プログラミングを学ぶ必要はありませんが、以下の知識は最低限押さえておきましょう。

学習項目

なぜ必要か

おすすめの学習方法

Webサービスの仕組み

フロントエンド、バックエンド、データベースといった言葉が何を指すのか理解し、全体の構造を把握するため。

Progateやドットインストールで「HTML&CSS」「JavaScript」「Ruby on Rails」などの入門コースを1周する。

APIとは何か

他のサービスと自社サービスがどう連携しているのかを理解するため。現代のWebサービス開発に必須の知識。

「APIとは 図解」などで検索し、概念を理解する。身近なサービス(例:電車の乗換案内アプリ)がどうAPIを使っているか想像してみる。

アジャイル開発・スクラム

多くの開発現場で採用されている開発手法を理解するため。スプリント、デイリースクラム、ベロシティといった用語を知っておくと会話がスムーズになる。

書籍『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』を読む。Web記事や解説動画で概要を掴む。

これらの知識は、あくまでエンジニアとのコミュニケーションを円滑にするための潤滑油です。
完璧に理解しようと気負わず、まずは概要を掴むことから始めてみてください。

未経験からのプロダクトマネージャー転職成功事例とキャリアパス

理論や方法論だけではなく、実際に未経験からプロダクトマネージャーへのキャリアチェンジを成功させた先人たちのストーリーは、あなたにとって大きな勇気と具体的な目標イメージを与えてくれるでしょう。

ここでは、様々なバックグラウンドからプロダクトマネージャーとして輝かしいキャリアを築いた方々の事例をご紹介します。

【ケーススタディ】キャリアチェンジを成功させた3人の事例

よりあなたに近い、リアルな成功事例を3つのケーススタディとしてご紹介します。

前職

転職先/プロダクト

成功のポイント

Aさん(28歳)
Webディレクター

BtoB向けSaaS企業

決め手:前職でのワイヤーフレーム作成や要件整理の経験を「仕様策定能力」としてアピール。ポートフォリオで担当サイトの改善提案を行い、論理的思考力を示した。

苦労した点:入社当初、SaaSビジネス特有のKPI(MRR, LTV, CACなど)の理解に苦労したが、社内の勉強会や書籍で必死にキャッチアップした。

Bさん(32歳)
金融機関の法人営業

Fintechスタートアップ

決め手:営業として培った「顧客の業務課題を深くヒアリングする力」を武器に、金融業界のドメイン知識を面接で存分に発揮。顧客への共感力の高さが評価された。

苦労した点:アジャイル開発のスピード感に慣れるまで時間がかかった。開発チームとの密なコミュニケーションを意識することで乗り越えた。

Cさん(26歳)
広告代理店のマーケター

CtoCのECサービス企業

決め手:Google Analyticsを使ったデータ分析やユーザーインタビューの経験をアピール。ポートフォリオで「新規購入者を増やすためのグロース施策」を複数提案し、事業貢献意欲の高さを示した。

苦労した点:エンジニアとの技術的な会話。毎日15分、担当エンジニアと雑談する時間を作り、信頼関係を構築することから始めた。

彼らに共通しているのは、前職の経験を「強み」として再定義し、足りない知識を学ぶ意欲を行動で示したことです。

入社後のキャリアパス:プロダクトマネージャーのアシスタントから始める道も

全ての人が、いきなり一人前のプロダクトマネージャーとして転職するわけではありません。特に未経験者の場合、より着実にスキルを身につけられるキャリアパスも存在します。

  1. PMアシスタント / アソシエイトPM
    • シニアプロダクトマネージャーのサポート役としてキャリアをスタートする
    • 具体的には議事録の作成、データ収集、ユーザーインタビューの補助、タスク管理など、プロダクトマネージャーの業務を部分的に担当しながら、仕事の全体像を学ぶ
    • 実務を通じて体系的に知識とスキルを吸収できるため、未経験者にとっては非常に有効なステップ

求人を探す際には、「プロダクトマネージャー」という職種名だけでなく、「PMアシスタント」や「ジュニアPM」といったキーワードで探してみるのも良いでしょう。一見遠回りに見えても、結果的に確かな実力を備えたプロダクトマネージャーへの近道になる可能性があります。

プロダクトマネージャー転職のよくある質問(Q&A)

ここでは、プロダクトマネージャーへの転職を考える方からよく寄せられる質問について、Q&A形式でお答えします。

Q1. プロダクトマネージャー(PM)とプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)の違いは?

この2つの職種は密接に関連しており混同されがちですが、責任を持つ領域が異なります。非常にシンプルに分けると、以下のようになります。

職種

主な責任領域

キーワード

プロダクトマネージャー (PM)

「作る」 ことに責任を持つ

What(何を作るか)、Why(なぜ作るか)

プロダクトマーケティングマネージャー (PMM)

「届ける・売る」 ことに責任を持つ

Go-to-Market(どう市場に届けるか)

プロダクトマネージャーが顧客の課題を解決する「プロダクト」そのものを定義し、開発チームと実現する役割であるのに対し、PMMはそのプロダクトの価値を市場や顧客に伝え、ビジネス的な成功に導くための戦略を立てる役割です。企業によっては、一人の担当者が両方の役割を兼ねることもあります。

Q2. 転職に有利な資格はありますか?

結論から言うと、プロダクトマネージャーになるために必須の資格はありません。資格の有無よりも、実務経験やポートフォリオで示される思考力の方がはるかに重視されます。

ただし、自身の知識やスキルを客観的に証明する材料として、以下のような資格が役立つ可能性はあります。

  • アジャイル開発関連の資格
    「認定スクラムマスター(CSM)」や「認定プロダクトオーナー(CSPO)」など。開発手法への理解を示すことが可能です。

  • データ分析関連の資格
    「Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)」や「統計検定」など。データに基づいた意思決定能力のアピールになります。

  • プロジェクトマネジメント関連の資格
    「PMP」など。ただし、ITプロダクト開発とは少し毛色が異なるため、親和性は場合によります。

資格取得を目的化するのではなく、あくまで知識を体系的に学ぶ手段の一つとして捉えるのが良いでしょう。

Q3. 転職エージェントは利用したほうが良いですか?

必ずしも利用する必要はありませんが、特に未経験からの転職であれば、利用するメリットは大きいと言えます。

  • 非公開求人の紹介:Webサイトには掲載されていない、優良企業の求人を紹介してもらえる可能性がある
  • 専門的な面接対策:プロダクトマネージャーの選考に特化した面接対策や、ポートフォリオへのフィードバックを受けられる
  • キャリアの壁打ち相手:自分のキャリアプランや強みについて、客観的な視点からアドバイスをもらえる

特にプロダクトマネジメント領域に特化したエージェントは、業界の動向や企業の内情に詳しいため、心強いパートナーとなってくれるでしょう。複数のサービスに登録して、自分に合ったキャリアアドバイザーを見つけるのがおすすめです。

Q4. 30代からでも未経験で転職できますか?

可能です。実際に30代で未経験からプロダクトマネージャーに転職する方は多くいます。

20代の若手候補者と比較した場合、30代には異なる強みと期待があります。ポテンシャル採用という側面だけでなく、これまでの社会人経験で培ったビジネススキルマネジメント経験特定業界での深いドメイン知識などが高く評価される傾向にあります。

例えば、チームリーダーとしてメンバーを率いた経験や、困難なプロジェクトを最後までやり遂げた経験などは、プロダクトマネージャーに不可欠なリーダーシップや推進力の証明になります。年齢をハンデと捉えず、これまで培ってきた経験を最大の武器としてアピールしましょう。

まとめ:覚悟と準備があれば、未経験からのプロダクトマネージャー転職は実現できる

プロダクトマネージャーへの道は決して平坦ではありません。市場や技術について学び続ける学習意欲、多様な関係者を巻き込むコミュニケーション能力、そして何よりもプロダクトの成功にコミットする強い当事者意識が求められます。

しかし、この記事をここまで読んでくださったあなたは、すでにその第一歩を踏み出しています。大切なのは、漠然と憧れるだけでなく、今日から具体的な行動を起こすことです。

  • あなたの経験を棚卸しし、「プロダクトマネージャーの言葉」で語れる強みを見つけましょう。
  • まずは1冊、プロダクトマネージャーに関する本を読んでみましょう。
  • 普段使っているサービスの改善案を、ポートフォリオとしてまとめてみましょう。

正しい知識と戦略的な準備、そして「良いプロダクトを作りたい」という純粋な熱意があれば、未経験という壁は必ず乗り越えられます。あなたのこれまでの経験こそが、未来の素晴らしいプロダクトを生み出すための原動力になるはずです。自信を持って、新たなキャリアへの挑戦を始めてください。

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