Geminiで思い通りに画像生成する方法│プロンプトを極める5つのコツ
最終更新日:
2025年8月15日
ライター:
PM Career編集部
プロダクト開発
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この記事の監修者
佐々木真
PM Career事業責任者(Xアカウント @shin_sasaki19)
株式会社リクルートにて「スタディサプリ」の初期メンバーとして事業開発・プロダクトマネージャー業を担当し全国展開を達成後、SmartHRのグループ会社としてToB向けSaaS「SmartMeeting」を立ち上げ2021年3月に退任。その後PMオンラインスクール「PM School」、プロダクト開発人材の転職サイト「PM Career」の事業を運営中。プロダクト開発の知見・人材の流動性を高め、日本のプロダクト作りをぶち上げるべく尽力中。個人としてもX(Twitter)アカウントのフォロワーは3万人超え、YouTubeやPodcastでもプロダクト開発のコンテンツを発信する日本で最も有名なプロダクト開発者の1人。
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はじめに
「Geminiで画像を生成してみたけど、なんだか思った通りにならない」
「もっとクオリティの高い画像を、効率的に作るコツはないだろうか?」
このように感じている、Webコンテンツ制作者やマーケターの方がいるのではないでしょうか。
この記事では、Geminiの画像生成能力を最大限に引き出すための具体的なプロンプト(指示文)のコツを解説します。この記事を読めば、あなたはまるでプロのデザイナーのようにGeminiを使いこなし、ブログのアイキャッチやSNS投稿、プレゼン資料で使える高品質な画像を自在に生成できるようになるでしょう。
そもそもGeminiとは?他の画像生成AIとの違い
Geminiは、Googleが開発した最先端の生成AIモデルです。2023年12月に発表され、従来の対話型AI「Bard」の基盤として採用されました。その後、2024年2月にはサービス名が「Bard」から「Gemini」にリブランドされ、より高性能な機能を備えた形で提供されています。
Geminiの基本機能と使い方の全体像は、こちらをご覧ください。
Geminiの最大の特徴は、テキストだけでなく、画像、音声、動画、プログラミングコードなど、多様な種類の情報を同時に扱える「マルチモーダル」である点です。これにより、他の多くの画像生成AIよりも、複雑で文脈に沿った指示を理解する能力が高いとされています。
AIツール | 開発元 | 主な特徴 |
---|---|---|
Gemini | テキスト、画像、音声などを統合的に扱えるマルチモーダルAI。Googleの各種サービスと連携可能。 | |
Midjourney | Midjourney, Inc. | アーティスティックで高品質な画像の生成に特化。Discord上で利用する。 |
Stable Diffusion | Stability AI | オープンソースであり、カスタマイズ性が高い。PCへのローカル環境構築も可能。 |
DALL·E 3の特徴と進化点の解説は、こちらをご覧ください。
3ステップで簡単!Geminiで画像を生成する基本手順
Geminiでの画像生成は、驚くほど簡単です。専門的な知識がなくても、基本的な流れさえ掴めば、誰でもすぐに始められます。ここでは、大きく以下の3ステップに分けて、その手順を分かりやすく解説します。
- Step1: GoogleアカウントでGeminiにアクセスする
- Step2: プロンプト(指示文)を入力して生成する
- Step3: 生成された画像をダウンロード・活用する
Step1: GoogleアカウントでGeminiにアクセスする
まず、Geminiを利用するにはGoogleアカウントが必須です。もしアカウントをお持ちでない場合は、Googleの公式サイトから数分で、無料で作成できます。
アカウントを準備したら、Geminiの公式サイトにアクセスしましょう。ブラウザで「gemini.google.com」と入力するだけで、すぐに画像生成を始められます。
Step2: プロンプト(指示文)を入力して生成する
公式サイトにアクセスすると、画面の中央にテキストを入力する欄があります。ここに「プロンプト」と呼ばれる、生成したい画像のイメージを伝える指示文を記述します。
例えば、「夜空に輝く星と山のシルエット」のように、具体的な情景を文章で表現してみてください。プロンプトを入力して送信ボタンを押すと、数秒から数十秒ほどでAIが画像を生成してくれます。
Step3: 生成された画像をダウンロード・活用する
生成された画像は、ダウンロードボタンをクリックすれば、お使いのデバイスに保存できます。保存した画像はブログのアイキャッチ、SNSの投稿、プレゼン資料の挿絵など、さまざまなシーンで活用可能です。
もう悩まない!Gemini画像生成の質を上げる5つの重要テクニック
基本的な使い方は非常にシンプルですが、「もっとイメージ通りに作りたい」と感じてくるのではないでしょうか。ここからは、本題であるGeminiの画像生成のクオリティを格段に向上させる、5つの重要なテクニックを紹介します。
これらのコツを掴むだけで、あなたのプロンプトはAIにとって格段に理解しやすい指示となり、アウトプットの質が劇的に変わるはずです。ぜひ、一つずつ試してみてください。
コツ1:具体的かつ詳細に!「5W1H」を意識したプロンプト作成術
最も基本的かつ重要なコツは、プロンプトを「具体的かつ詳細に」記述することです。AIはあなたが頭の中で描いているイメージを直接見ることはできません。そのため、言葉で丁寧に情景を描写する必要があります。
コツは、ニュース記事で使われる「5W1H」を意識することです。
- Who(誰が): a girl in a red dress(赤いドレスの少女)
- When(いつ): at sunset(夕暮れ時に)
- Where(どこで): at a serene beach(静かなビーチで)
- What(何を): reading a book(本を読んでいる)
- How(どのように): with warm lighting(暖かい光の中で)
- Why(なぜ): ※画像生成ではあまり使われません
これらの要素を組み合わせることで、AIが解釈する余地を減らし、意図した通りの画像を生成しやすくなります。
指示の具体性 | プロンプト例 | 生成される画像の傾向 |
---|---|---|
悪い例(曖昧) | 猫 | AIが一般的な「猫」のイメージでランダムに生成する。 |
良い例(具体的) | 窓辺に座り、好奇心旺盛な目で外を眺めている、ふわふわのペルシャ猫。柔らかい朝の光が差し込んでいる。 | より詳細で、光の表現や猫の品種、状況まで反映された画像が生成される。 |
プロンプトの意味と基本的な概念の解説は、こちらをご覧ください。
コツ2:英語がカギ!翻訳ツール活用で精度アップ
Geminiは多言語に対応しており、もちろん日本語のプロンプトでも画像を生成できます。しかし、より高品質で詳細な画像を求めるなら、英語のプロンプトを活用するのが断然おすすめです。
これは、AIの学習に使われている膨大なデータが、主に英語で構成されているためです。英語で指示することで、AIが持つ知識を最大限に引き出し、ニュアンスの豊かな表現が可能になります。
英語に自信がなくても問題ありません。DeepLやGoogle翻訳などの高精度な翻訳ツールを使えば、誰でも簡単に日本語のイメージを英語プロンプトに変換できます。まずは日本語で具体的なイメージを固め、それを英語に翻訳して試してみましょう。
コツ3:画風・構図・光を指定してアートディレクターになる
生成したい画像の雰囲気を決定づけるには、アートに関するキーワードを追加するのが非常に効果的です。これにより、あなたはまるでアートディレクターのように、画像のスタイルを細かく指示できます。
特に重要な要素は「画風」「構図」「ライティング」の3つです。以下に、コピペしてすぐに使える修飾子を紹介します。
カテゴリ | プロンプト例(英語) | 日本語訳 |
---|---|---|
画風 (Style)
| in the style of Vincent van Gogh | ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ風 |
anime style, high quality illustration | アニメスタイル、高品質なイラスト | |
photorealistic | 写真のようにリアルな | |
watercolor painting | 水彩画 | |
構図 (Composition)
| wide angle shot | 広角ショット |
close-up shot | クローズアップショット | |
from a low angle | ローアングルから | |
symmetrical | 対称的な構図 | |
ライティング (Lighting)
| cinematic lighting | 映画のような照明 |
soft morning light | 柔らかい朝の光 | |
dramatic lighting | ドラマチックな照明 | |
neon light | ネオンライト |
これらのキーワードをプロンプトの最後に追加するだけで、画像の雰囲気が大きく変わります。
コツ4:ネガティブプロンプトで「いらないもの」を消す
「こういう要素は含めてほしくない」という場合もあります。その際に役立つのが「ネガティブプロンプト」です。これは、画像から除外したい要素を指定するテクニックです。
MidjourneyやStable Diffusionでは専用の入力欄がありますが、Geminiではプロンプト内で指示します。例えば、「without」や「no」といった単語を使って表現できます。
A vast landscape, without any people
(広大な風景、人物はなしで)A picture of a cat, no dogs
(猫の絵、犬は除く)
このテクニックを使うことで、意図しない要素が紛れ込むのを防ぎ、よりイメージに近い画像を生成できます。
コツ5:アスペクト比を指定して用途に最適化する
作成した画像をどこで使うかによって、最適な画像の縦横比(アスペクト比)は異なります。例えば、ブログのアイキャッチなら横長の「16:9」、スマートフォンの壁紙なら縦長の「9:16」、SNS投稿なら正方形の「1:1」が一般的です。
Geminiでは、プロンプトに特定の記述を追加することで、このアスペクト比を指定できます。
A beautiful mountain landscape, aspect ratio 16:9
このように追記するだけで、指定した比率の画像を生成してくれます。Googleの公式ドキュメントによると、以下の値がサポートされています。
アスペクト比 | 用途の例 |
---|---|
1:1 | SNSのプロフィール画像、正方形投稿 |
16:9 | YouTubeのサムネイル、PCの壁紙、ブログのアイキャッチ |
9:16 | スマートフォンの壁紙、SNSのストーリー投稿 |
4:3 | 一般的な写真、プレゼンテーション資料 |
3:4 | ポスター、ポートレート写真 |
【コピペOK】すぐに使える!シーン別プロンプト実例集
ここまでのコツを踏まえても、「自分でプロンプトを考えるのは難しい」と感じるかもしれません。そこでここでは、コピー&ペーストしてすぐに使える、具体的なシーン別の高品質プロンプト実例集をご用意しました。
これらのテンプレートをベースに、単語を少し変えるだけでも、オリジナリティあふれる画像が作成できます。試行錯誤の時間を短縮し、アイデアを素早く形にしましょう。
ビジネス利用(ブログアイキャッチ、資料挿絵)
ビジネスシーンでは、清潔感があり、プロフェッショナルな印象を与える画像が求められます。写真のようにリアルなスタイルや、シンプルで分かりやすいイラストが有効です。
プロンプト(英語) | 生成イメージ | ポイント |
---|---|---|
| ノートPCで作業する人の手元。背景はモダンなオフィスで、自然光が差し込む、清潔感のあるリアルな写真。 | 「photorealistic(写真のようにリアル)」でビジネス向けの信頼感を演出。「clean style」で余計な装飾を排除。 |
| チームで会議している様子のシンプルなフラットイラスト。多様な人々がテーブルを囲み、壁にはグラフ。 | 「flat illustration」で資料に馴染みやすいスタイルに。「corporate colors」でブランドイメージに合わせる。 |
SNS投稿(リアルな写真風、アニメ風キャラクター)
SNSでは、ユーザーの目を引き、共感を呼ぶようなビジュアルが重要です。「インスタ映え」するような写真風の画像や、魅力的なキャラクターイラストが人気を集めます。
プロンプト(英語) | 生成イメージ | ポイント |
---|---|---|
| 木製テーブルに置かれたラテアートコーヒーと本。真上からの俯瞰構図で、温かみのある雰囲気のインスタグラム風写真。 | 「top-down view(俯瞰構図)」や「Instagram style」でトレンド感を演出。「warm and cozy atmosphere」で親しみやすさを加える。 |
| ファンタジーなアニメ風キャラクター。銀髪で青い瞳の少年が、かっこいい鎧を身につけ光る剣を持っている高品質なデジタルイラスト。 | 「anime-style」「digital illustration」で画風を明確に指定。「silver hair」「blue eyes」などキャラクターの特徴を細かく設定。 |
Stable Diffusionの基礎と特徴の解説は、こちらをご覧ください。
「生成できない」よくある疑問とトラブルシューティング
Geminiは非常に高性能ですが、万能ではありません。時には「画像がうまく生成できない」「著作権が心配」といった問題に直面することもあります。ここでは、ユーザーが抱えがちな疑問やトラブルについて、その原因と解決策を解説します。
著作権と商用利用は?安全に使うための注意点
AIで生成した画像の利用で最も気になるのが、著作権と商用利用の問題です。このルールは利用するAIサービスによって大きく異なるため、注意が必要です。
AIが生成したコンテンツの著作権については、各社の利用規約で定められています。
AIツール | 著作権の帰属(一般的な見解) | 商用利用 |
---|---|---|
Gemini | ユーザーに帰属 | 可能(利用規約に従う) |
ChatGPT (DALL-E 3) | ユーザーに帰属 | 可能(OpenAIのポリシーに従う) |
Stable Diffusion | ユーザーに帰属 | 可能(モデルのライセンスによる) |
Geminiで生成した画像を商用利用する場合は、トラブルを避けるためにも、必ず公式サイトで最新の利用規約を確認するようにしましょう。不明な点があれば、Googleに問い合わせるのが最も確実です。
生成AI活用時に押さえたい倫理・法的観点の基本は、こちらをご覧ください。
うまく画像が出ない・意図と違うときの対処法
「送信ボタンを押しても画像が生成されない」「生成されたけど、イメージと全然違う」というケースは、誰にでも起こり得ます。その原因の多くは、プロンプトの内容か、Google側のポリシーにあります。
Q. 画像が全く生成されません。
まず、プロンプトがGeminiの利用規約や安全ポリシーに違反していないか確認してください。特に実在の人物の顔や、暴力的・性的な表現などを含む画像は生成が厳しく制限されています。また、サーバーが混み合っている可能性もあるため、少し時間をおいてから再度試してみてください。
Q. 意図したものと違う画像が生成されます。
プロンプトが曖昧な可能性があります。【コツ1】で解説したように5W1Hを意識して、より具体的で詳細な記述に修正してみましょう。また、【コツ3】の修飾子を使って、画風や構図を明確に指定することも有効です。
意図通りに出すためのプロンプト設計の基礎は、こちらをご覧ください。
まとめ:Gemini画像生成のコツを掴んで、表現の幅を広げよう
最後に、Geminiの画像生成クオリティを上げるために必要な、5つの重要テクニックを振り返りましょう。
- 具体的かつ詳細に!「5W1H」を意識する
- 英語がカギ!翻訳ツールを活用する
- 画風・構図・光を指定してアートディレクターになる
- ネガティブプロンプトで「いらないもの」を消す
- アスペクト比を指定して用途に最適化する
Geminiはあなたのアイデアを視覚化し、コンテンツ制作や業務を効率化するための非常に強力なパートナーです。今回紹介したテクニックを駆使すれば、画力やデザインスキルがなくても、プロ品質の画像を自在に生み出すことが可能になります。
Geminiを使いこなし、あなたのアイデアを形にしましょう!
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