CI/CDとは丨プロダクトマネージャー用語集
最終更新日:
2025年5月8日
ライター:
PM Career編集部
プロダクト開発
この記事の監修者
佐々木真
PM Career事業責任者（Xアカウント ＠shin_sasaki19）
株式会社リクルートにて「スタディサプリ」の初期メンバーとして事業開発・プロダクトマネージャー業を担当し全国展開を達成後、SmartHRのグループ会社としてToB向けSaaS「SmartMeeting」を立ち上げ2021年3月に退任。その後PMオンラインスクール「PM School」、プロダクト開発人材の転職サイト「PM Career」の事業を運営中。プロダクト開発の知見・人材の流動性を高め、日本のプロダクト作りをぶち上げるべく尽力中。個人としてもX（Twitter）アカウントのフォロワーは3万人超え、YouTubeやPodcastでもプロダクト開発のコンテンツを発信する日本で最も有名なプロダクト開発者の1人。
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① CI/CDの定義
CI/CD は Continuous Integration（継続的インテグレーション） と Continuous Delivery／Deployment（継続的デリバリー／デプロイ） を組み合わせ、コードの統合・ビルド・テスト・デリバリーをパイプラインで自動化し、高頻度・低リスクで本番リリース できる DevOps プラクティスです。CI は「コードを中央リポジトリへ頻繁にマージ→自動ビルド＆テスト」、CD は「自動リリース準備（Delivery）または本番自動配備（Deployment）」までを対象とします。
② CI/CDの重要性／導入効果
効果 | 説明 |
|---|---|
デプロイ頻度 ↑ & リードタイム ↓ | DORA 上位パフォーマーはデプロイ 1 日 1 回以上・リードタイム 1 時間未満 を達成。(Google Cloud) |
失敗率低下 & MTTR 短縮 | 自動テスト＋小リリースで本番障害率が 3 分の 1、復旧時間が 2.6 倍高速。(Checkmarx) |
コスト最適化 & 人的ミス削減 | 手動デプロイ工程を自動化し、年間平均 10.7 万ポンドの損失を回避（英 Gearset 調査）。(IT Pro) |
普及率と市場成長 | CI ツール市場は 2029 年までに 年率 21 % で 37 億ドル規模へ、Jenkins が 46 % を占有。(Spacelift) |
プラットフォーム機能強化 | GitHub Actions は 2025 年 3 月に Performance Metrics を GA、ワークフロー行列の改善が進む。(The GitHub Blog) |
③ CI/CD パイプライン 6 ステージと主要ツール
ステージ | 自動化タスク | OSS / SaaS 例 |
|---|---|---|
1. ソース | PR／マージトリガー、静的解析 | GitHub / GitLab / Bitbucket |
2. ビルド | コンパイル・依存管理・SBOM 出力 | Jenkins / GitHub Actions / Gradle |
3. テスト | 単体・統合・セキュリティスキャン | CircleCI / GitLab CI, SonarQube |
4. アーティファクト | パッケージ発行・署名 | JFrog Artifactory / GitHub Packages |
5. デリバリー | ステージ環境自動デプロイ | Argo CD / Spinnaker / Harness |
6. デプロイ & モニタ | Blue-Green／Canary、監視・ロールバック | Kubernetes, Prometheus, Grafana |
ヒント：
- Pipeline as Code（YAML）で構成をバージョン管理。
- DORA 4 指標（デプロイ頻度・変更リードタイム・失敗率・MTTR）を毎パイプラインで出力し、DevOps OKR と接続。(DORA | Get Better at Getting Better)
④ CI/CDのベストプラクティス & よくある落とし穴
ベストプラクティス | 効果 |
|---|---|
トランクベース開発 & 小コミット | マージ競合・リワーク減少／パイプライン高速化 |
WIP ブランチ < 24h | フィードバックループ短縮、リリース粒度最適 |
環境パリティ（dev/stg/prd 同構成） | “Works on my machine” 問題を撲滅 |
セキュリティシフトレフト | SAST/SCA/OSS ライセンス違反を早期検出 |
可観測性 & フィードバック | デプロイ後 30 分以内に異常アラート→自動ロールバック |
落とし穴 | リスク |
|---|---|
手動承認が多すぎて Continuous でなくなる | リードタイム増大・リリース遅延 |
テストの網羅率不足 | 本番障害・変更失敗率↑ |
モノリシックパイプライン | 並列化できず長時間キュー |
シークレット平文保存 | セキュリティインシデント |
⑤ CI/CD × AI の最新動向（2025）
- AI テスト生成：GitHub Copilot/Codeium が単体テスト生成をサポートし、カバレッジ +12 %（DevRel 調査）。
- パフォーマンス最適化：Actions Performance Metrics GA により、キュー時間と失敗率を組織レベルで可視化、ボトルネックを自動提案。(The GitHub Blog)
- Security-as-Code：AI が依存脆弱性の修正 PR を自動生成し、MTTR を 40 % 圧縮（State of DevSecOps 2025）。
⑥ 関連用語
用語 |
|---|
⑦ 外部参考リソース
出典 |
|---|
Atlassian Guide “Continuous Delivery”(アトラシアン) |
Google Cloud “State of DevOps 2024” (DORA)(Google Cloud) |
CDF “State of CI/CD & DevOps Tooling 2024”(CD Foundation) |
GitHub Blog “Actions Performance Metrics GA”(The GitHub Blog) |
Spacelift Blog “DevOps Statistics 2025”(Spacelift) |
